知り合いに看護師をしている女性がいます。もう65歳を過ぎた人ですが今でも元気に病院づとめをしているようです。
何かのきっかけで、その人の看護師としての現在の報酬を知って驚きました。なんと時間給が2300円なのだそうです。
もうとっくに定年を過ぎていて60代半ばを過ぎて再就職した職場なのに、いまだに2000円を大きく超える高時給を得ているというのです。
もっとも元は大きな病院の婦長を勤めていたと聞きましたから、高給もある程度納得できるのですが、現在の年齢が年齢だけに少し驚いたのです。
はたして他の職場で、定年でリタイアした高齢の女性にこれほどの高給を払ってくれるところがあるでしょうか。
これだけ見てもわが国の看護師を取り巻く現在の環境がいかに売り手市場であるのかがよく分かります。
この看護師さんの例だけでなく、いま高給で看護師を求めている職場は全国にゴマンとあるようです。
それをよく表す記事が少し前の新聞に出ていました。その記事はいま活況を極めている看護師紹介ビジネスについて書いたものです。
これに書いてある内容を読んで驚いてしまいました。なんといま看護師一人の紹介料が100万円にも及ぶというのです。
さらにこの看護師紹介ビジネスに病院から流れているお金が年間に250億円にも達するというのです。
しかし単に看護師の転職に動くお金が年間250億円とは考えられないようなことです。
記事にも書いていましたが、直接医療には関係ないところに日本の病院1年に250億円ものとてつもない額のお金を支払っているのです。
これで少し心配になるのはお金目的の看護師の移動です。
看護師は病人の世話をする仕事です。それだけに人間性が問われ、高い倫理観も必要になります。
したがって金まみれの世界とは無縁であって欲しいと思うのは私だけでないはずです。
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なんと、看護師1人の紹介料が100万円!
慢性的な看護師不足が続くなかで、「看護師紹介ビジネス」が広がっている。就職や転職する看護師の4人に1人が利用しており、全国の病院が紹介業者に支払っている紹介料は年約250億円になるという。
看護師を金券で勧誘したり、転職をしつこく促したりする業者も現れ、競争は過熱している。医療費が、医療とは直接関係のない業界に流れており、厚生労働省も対策に乗り出す。
全国約2500の病院が加盟する全日本病院協会が昨年夏に調べたところ、過去3年間に看護師の紹介業者を利用したことがある病院は7割にのぼった。東京、大阪など大都市圏に限ると85%になるという。
紹介料は看護師の年収の15~25%程度で、約100万円が相場だという。市場規模は、大手人材会社エス・エム・エス(東京都港区)の推計で2012年度は約250億円。
年約15万人いる就職・転職者のうち、4万人前後が利用しているという。業者は株式上場している大手から各地の中小まで、全国に数百社はあるとみられる。
朝日新聞 2014年1月6日
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