週刊現代では1月26日号に続いて、この2月2日号でも、尖閣問題で火を噴いた中国の対日戦争の可能性について次のように報じている。
次第に緊迫度を強めてくる中国の様子を伝える臨場感あふれた記事である。
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あの国は本気だ!
2013年「中日開戦」中国人エリート50人の証言
安倍首相は東南アジア「中国包囲網の旅」から帰ったが、「いまそこにある尖閣危機」は日増しにヒートアップしている。そんな中、中国のエリート50人に緊急インタビューし、中国人のホンネを聞いた。
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戦う覚悟を決めている
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「召集を受けたらすぐに集まれ、集まったらすぐに戦え、そして戦ったら必ず勝て!」(毛沢東語録をもじって習近平中央軍事委主席が海軍に向けて語った講話)
「2013年は戦争に対する思想をしっかりさせ、戦争に備えよ」(1月14日付人民解放軍機関紙『解放軍報』)
「中国が5点誤らねば、わが軍の参戦で日米は徹底的に惨敗するであろう」(1月16日付『中国軍事網』)
年が改まってから、中国では「対日開戦」が主要メディアに登場しない日はない。テレビに人民解放軍関係者が登場しては、強硬論をブッている。
そんな中、本誌は中国のエリート層50人に、1月12~16日にかけて緊急調査を行った。対象は、20代から80代までの中国人男女で、居住地も北は大連、北京から、南は広州、深しんセンまで中国全土に及んだ。
質問は「2013年の日中開戦の可能性」と、「日中関係に対して日本側に望むこと」である。
その結果が、右の表だ。日本との開戦の可能性に対する質問では、「戦争にはならない」と言い切ったのは、全体のちょうど半数の25人だった。つまり残りの半数は、2013年の日中開戦を、ある程度、覚悟しているというわけだ。同じ調査を日本で行ったら、もっと楽観的な回答となるに違いないが、それだけ中国は臨戦態勢に入りつつある証左と言える。
今回の調査には、中国で“知日派”として知られる知識人も含まれているが、彼らの意見も割れた。
まず、“悲観論”を述べるのは、長年にわたって新華社通信東京特派員を務め、中国で最も著名な日本専門家の一人である張煥利氏だ。
「安倍晋三首相は7年前に政権を取った時は、首相に就任してわずか13日目に訪中し、小泉時代の中日対立の時代に終止符を打って、『破氷之旅』と言われた。だが今回は、就任後も連日、中国に対して強硬な発言を繰り返したあげく、『中国包囲網』を敷くために、ベトナム、タイ、インドネシアを歴訪した。これは中国にとってはショックな出来事だ」
張氏によれば、安倍首相の強硬姿勢のため、尖閣諸島はまさに、一触即発の状態だという。
「日本の自衛隊が、中国側の監視船や航空機に威嚇発砲したら、そして万一、中国側に死者が出たら、間違いなくわが国は開戦に踏み切るだろう。
だから安倍首相には、第一に強硬な発言を、切に慎んでほしい。第二に中国側に、真摯な対話のシグナルを送ってほしい。そもそも日本が昨年9月に、釣魚島を“国有化”したことが争いの発端なので、日本側から、元のさやに戻すアクションを起こすべきだ。そうでないと、中国にもメンツがあるので、拳を下ろせない」
週刊現代2月2日号より
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