いかに高齢とは言え、渡辺恒夫氏と言えば、いまだに巨人軍の会長として君臨している人だから、いい加減なことは言わないだろう。
人気抜群の松井のことだから、そうなったらファンも大歓迎だろうし、ますます巨人軍の人気が上がるだろう。
でもまだ30代だし、あと数年は監督業の勉強に努める必要があるかもしれない。
コーチから始めるなどして、管理者としての素養を身につけなければいけないだろう。
監督というものは、例えなれたとしても失敗に終わるケースも少なくない。
松井にはそうなってほしくはないので、じっくり勉強した上でその任についてほしい。
年齢的にも時間はじゅうぶんにあり、あせることはない。
以下は日刊スポーツの記事である。
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つえをついて新年互礼会に出席した巨人の渡辺会長(86)が7日、引退を表明したばかりの松井秀喜氏(38)を次期監督の最有力候補に指名した。
都内のホテルで開かれた新年互礼会に出席し「原君の後すぐっていうのがいないんだよ。松井君が最適だよね」と話した。松井氏の帰国を待って会談の場を設ける予定で、その場で就任要請するとともに同氏の考えを聞く。
松井氏には早く巨人の一員に復帰してほしい。渡辺会長のラブコールは熱烈だった。「順序として、松井君がやってくれたら。その後は高橋由伸君とかいろいろいるけども、原君の後すぐっていうのがいないんだよ。
原君はまだやるけど、その後は松井君が最適だよね」と、今季限りで契約の切れる原監督との契約延長もほのめかしながら、松井氏を次期監督として熱望。
「まあ、松井君の方がどう考えるかだ。帰ってきたら会うから。会って頼む」と、帰国直後の会談で打診をすることを明かした。
これまでは落合博満氏(日刊スポーツ評論家)やイチローへの高い評価を口にしていた。昨年8月、ラジオ番組に出演した際には、イチローと松井氏のどちらかを指導者として迎えるならば「私はイチローだな」とまで話していた。
同時に「(巨人の監督は)生え抜きというしきたりがある。それを犯すわけにはいかない」とも話したが、その時点での松井氏の評価は、そこまで高くはなかった。
そんな中、松井氏が次期監督の最有力候補になった背景には原監督の推薦があったようだ。2人で会談した際に「松井ならば、勉強すればできる」と後押しがあったことで考えが変わってきたという。
「まずはヘッドコーチかなんかをやってね。だって彼はバッターだから。ピッチャーをどうするか研究してもらわないといけない」と、いきなり監督として招くのではなく、コーチとして勉強させたい青写真を描いた。
現役時代、背中でチームを引っ張って来た松井氏だけに、監督になるために勉強すべきことは多い。投手起用だけでなく、チーム運営や人心掌握術、ミーティングで、どう話したらチームの士気を鼓舞できるのかなど…。
それを教える立場になるかもしれない原監督も「いつになるか分からないけど、松井は監督にならなくてはいけない男。引退してからの期間を有意義に過ごしてほしい」と、後継者の成長を熱望している。
92年のドラフトで長嶋監督がくじを引き当て、巨人のユニホームを身にまとった時から、こういう時が来るのは必然の流れだったのかもしれない。「早く帰ってきて、巨人に戻ってきてもらって、原君の後ね。多少コーチとかやってもらうけど、大監督になってもらいたいよね。
それをみんな望んでる。おそらく野球ファン全部が望んでるんじゃないかね。だって、彼が他の球団に行ったらおかしいだろ。こっちはもう大口を開けて待ってるんだよ」と冗談まじりに話した渡辺会長。この日は言葉の端々に、松井氏への愛情があふれた。【竹内智信】
2013年1月8日 日刊スポーツ
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