ホームレスは減少したのか?
このところすっかりホームレスの姿を見ることがなくなった。
私の住む街姫路市でも通勤先の神戸市でも、もう長い間その姿を見ていない。
以前からNPOなどのボランティアグループによるホームレス救済運動はよく見聞きしていたが、そうした活動による効果が実を結んだ結果なのであろうか。
新聞報道によると福岡市のホームレスは2009年に増加数が全国一だったものが、2年間で3分の1に減っていることが厚生労働省の実態調査でわかった。
これは全国の減少率を大幅に上回っており、福岡市などで一時的な住居の提供や生活保護の活用など支援策が進んだことが要因とみられる。
厚労省によると、今年1月時点のホームレスは全国で1万890人。前年比17%減少し、4年連続で減っているという。
特に福岡県減少率が高く28%減の442人となっている。
同県ではリーマン・ショック後の09年の調査で1237人が確認され、前年比155人増と増加数が全国でも突出していた。
特に県全体の8割を占めていた福岡市のホームレスは2年間で969人から270人に減った。
背景には官民挙げた取り組みがある。
昨年5月にグリーンコープ生協が福岡市東区に個室型としては九州最大規模の宿泊型の自立支援施設「抱樸館(ほうぼくかん)福岡」(定員81人)を開所した。
就職や金銭管理のセミナー、資格取得のための講義も行う予定という。
これまでに約200人が入所し、約50人がアパートを借りて新生活を始めた。
青木康二館長によると「常に満室。現在も10人ほどが入所待ち」の状態だという。
福岡市も09年11月に居住しながら就職、自立を目指す「就労自立支援センター」(定員50人)を新設。今年3月末までに入所した135人のうち53人が就労した。
同市保護課は「施設の整備などのほか、ホームレスの人たちを巡回して住居や仕事の相談を受けるなど対策を進めた成果が出てきたのではないか」としている。
また、09年3月から住居がない人にも生活保護を適用できるよう運用を改め、同月だけで318人が生活保護を受け始めて路上生活から脱したという。
(2011年5月18日読売新聞)参照
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