社会実録データ図録より |
まず上のグラフを見てほしい。
これは日常生活において人々が何に重きをおいて日々の生活をおくっているかということについて、国際比較という形でグラフ化されたものである。
このグラフでなんと言っても注目したいのは「セックス」と「睡眠」という項目である。
何故かと言うと、この二つについては欧米人と日本人の間に「生活の力点」ということに関して大きな開きが出ているからである。
まずセックスであるが、欧米の国々が軒並みに30%以上も力点をおいているのに対して、日本を含むアジアの国々のこれに対する数値が非常に低いのである。
実際にその数値を比べてみても、日本の7%というのは最も高いイタリアのに5分の1にも満たないほど低いものなのである。
いったいこれは何を意味しているのであろうか。
単に食生活の違いなどに原因をなす、体質的な要素も含んだ性向の違いによるものなのだろうか。
それとも仕事や生活に疲れすぎていて体力的、精神的にそこまで気がまわらないのだろうか
後で触れる睡眠に対する力点の大きさからもこのことがうかがえるのであるのだが。
確か中学生の頃だったか、人間の三大本能は「食欲」「性欲」「睡眠欲」だと習った記憶があるが、そのひとつである性欲に欧米と日本にこれだけの差があっていいものだろうか。
これは大いに考えさせられる点である。
このブログを書く前にふと思い出したのだが、むかし若かりし頃、ニューヨークのホテルで職場研修生として働いていたとき、当時の私よりかなり若い同じフロントオフィスに勤務していた「スーザン」という名前の黒人女性からかけられた挨拶言葉にはすっかりドギマギさせられたものだ。
その言葉というのは今回のブログのタイトルにもなっている「How is your sexlife?」というものであったのだ。
日本では到底考えられないような、思いもよらないそんな挨拶言葉に、ドギマギした気持を持て余しながらも、かろうじて「It's no good。very poor sexlife」というふうに応えた記憶があるのだが。
とにかくそうした若い女性でも気安くそんなくだけた言葉を口にするぐらい、欧米人が「sexlife」ということに対していかにウエイトをおいているかということが、今にしてみればよくわかるのである。
次は「睡眠」という項目であるが、これはセックスとは逆で日本人が20%と高いのに対して、欧米人は最も高いドイツ人が8%で後の国々はすべてそれ以下なのである。
しかしこれについては単に力点をおいてないだけで、それに費やす時間が少ないわけではないのである。
例えばある統計ではフランス人の平均睡眠時間は8時間半で世界一だといい、日本人の7時間強を大きく上回っているのである。
力点をおかないというのは、睡眠とは意識のない状態なので、活動している時間でなく、費やす時間は別にしてその行為自体に生活スタイルとしての力点をおかなくてもいいと彼らが考えているからに違いない。
とにかくこのグラフでは「性生活」に対するウエイトのおき方での欧米とアジアの大きな違いについて、大いに考えさせられてしまった。
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