2011年5月22日日曜日

近頃盛んになってきた・ビジネスホテルのDayUse(デイユース)

街を歩いていると、大きなビジネスホテルのビルの屋上から長い垂れ幕が下がっており、それには「デイユース5時間、お二人で4200円」と書かれていた。

ついこの前も市内の別の場所でこの種の広告を見たばかりだ。

それほど広くもないエリアで続けて2度見るということは、このデイユースというホテルの商法(販売戦略?)がこのところ盛んになってきた証拠ではなかろうか。

こんなことが気になるのも私が元ホテルマンだからであろうか。

ではこのデイユースとはいったいどういうものなのであろうか。

すでにご存知の方も多いとは思うが、ホテルというのは、都市ホテルとかビジネスホテル、それにリゾートホテルなどその種別を問わず、一般的に客室利用時間は夕方から朝までとなっている。

これに対してデイユースまたは日帰り利用やショートステイなどは、その他の時間帯によるホテル利用方法をさしているのである。。

つまりデイユースとは「日中や昼間の利用」を意味するものであり、ショートステイとは「短時間の滞在」という意味で、どちらもホテルの客室を効率良く回転させて(稼働率をあげて)売上を上げるという目的で考え出されたビジネスモデルなのだ。

ホテルとしては、客室をユーザーに提供することで売上をあげるビジネスである。

しかし、多くのホテルの客室は、昼から夕方までは空屋となっている。

その使われていない隙間の時間帯や統計的に空き部屋が多い曜日や当日の予約状況を見ながらデイユースやショートステイ用の部屋を割り当てるのである。

デイユースやショートステイの利用目的は客によって様々である。

・ 不足した睡眠時間を補いたい。
・ 数時間だけひとりでくつろぎたい
・ 数時間だけ家族でくつろぎたい
・ 大人のデートとして恥ずかしくないホテルで数時間だけくつろぎたい

このような目的を叶えてくれるのがデイユースやショートステイなのである。

最近では特にカップルの利用が急激に増えている。

景気が悪くても安くて品の無いホテルは利用したくない。

安くて、品があって、しかも高級感のあるホテルを利用したいというニーズが増えているからなのであろうか。

ホテル業界は今供給過多で激しい顧客獲得競争を展開している。

それを乗り切る戦略の一つがこのデイユース販売強化なのに違いない。

益々激戦が展開されると予想されるこの業界にあって、この動きは今後益々盛んになってくるに違いない。

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