不景気な中、依然として不調な若者の就職戦線だが、それでも間もなく今年の入社シーズンを迎えようとしている。
ということは、また大挙して現れるあの黒っぽいスーツ姿の若者を目にしなければいけないわけだ。
しかしいつ頃からであっただろうか。あのリクルートスーツとかいう服装の出現は。
それまで次第にファッショナブルで個性的にになってきていた若者の服装がこのリクルートスーツでまた大きく後戻りした感さえある。
それでも男性はまだしも女性のそうした姿は、ファッションセンス皆無で、外見からはまるで個性をうかがうことができない。
でも,それをよしとして身にまとっているのはどういう心理からであろうか。
まず、第一に挙げられるのは相手(企業側)がそれを望んでいると思っているということ。
第二はそうした姿が新人フレッシュパースンにふさわしいと思っている。そして第三はにうした服装が新人らしく、”やるぞ”と、気持ちを引き締めると思っている。
まあ、だいたいこんなところであろう。
しかし、皆がそううした姿であれば、大切な個性の主張はいったいどこへ行ってしまったのであろうか。
これではまるで没個性だけでなく、高校時代にでも遡った、あのださい学生服時代と同じではないか。
服装はその形式によっては人の行動を押し込めることがある。
したがって高校生などに学生服姿を強いるのは、行動に抑制をかけて、学校側が管理しやすくするためである。リクルートスーツにもなんとなくそんなにおいがする。
いまや他の企業を押しのけてでも差別化をはかり、業績を上げていかなければならない企業社会に入っていく者が、こんな個性のない画一化された服装ではたしていいものだろうか。差別化の意識など微塵も感じられないではないか。
まず会社が目指すその辺の事情を最初から意識して、少なくともリクルートスーツのような没個性の服装で臨むべきではないのであるまいか。
新入社員のときこそ、そうしたことを意識して臨むのが大切なのだ。
第一、企業側も決してそんな姿を望んでいないだろうし、それがフレッシュマンにふさわしいと思わないだろう。ましてや特に気を引き締める作用を及ぼすことなどないのである。
考えてみるといい、大会社で参加者が1000人を超すほどの入社式で、全員が黒っぽいスーツ姿をしていることなど、想像するだけで”そら恐ろしい光景”ではいか。
若者のリクルートスーツ断固反対!
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