2012年3月3日土曜日

CA(キャビンアテンダント)は、もはや”スチュワーデス”時代のような花形職業ではない


テレビでこのほど開業した格安航空会社ピーチに就職したCAの開業までの訓練風景を放映していた。

見ていて第一に感じたのはその飾り気ない開けっぴろげな大衆性。

気取ったところなど微塵もなく、みな庶民感覚丸出しのサービス精神にあふれいた。

それもそうかもしれない。TVのインタビューに答えていた彼女らの前職は工場勤務とか、美容部員、OLなどで、言わばどこにでもいるようなごく普通の人たちばかりなのである。

CAと言えば、どうしても旧職業名のスチュワーデスを思い浮かべ、華やかな雰囲気を持つ女子のエリート職業のイメージが付きまとう。

だが航空大国米国ではもうとっくの昔からCAといえばごく普通の大衆的な仕事とされていて、日本のように一流大学を卒業した女性が目指すような職場ではないのである。

その証拠に給与にしても時間給が20ドル程度で、ハードで不規則な勤務内容から考えると、むしろちょっとした一般の職業より安いぐらいなのである。

ただ日本の場合若干事情が違うのは、英会話の素養を求められることであり、その点母国語で、英語ができて当たり前の米国とは事情が違って、技能的な質を要求される分だけ待遇面で少しは優遇されるもしれない。

だが、この度のピーチのような格安運賃の航空会社が今後も目白押しに進出してくる業界の事情を考えれば、経費節減の面から当然パイロットなど技術部門以外の人件費は

大幅にカットされることが見込まれるだろうし、そうなればキャビンアテンダントの待遇も今よりかなり悪くなること必定である。

何事につけても10年ぐらい遅れて米国に追随しているわが国であれば、CAのステータスが米国並みに低くなるのはもう時間の問題であろう。

したがって将来の職場として、今後CAという職種に対して、これまでのような甘い夢を抱かないほうがいいかもしれない。

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