ヤフー・ジャパンは1日、新最高経営責任者(CEO)兼社長に44歳の宮坂学執行役員を充てるなど、経営陣の大幅な若返りを図る人事を発表した。
変化の激しいインターネット検索ビジネスにあって、同社の筆頭株主で会長でもある孫正義ソフトバンク社長が競争力を保つよう求めていることを反映したトップ交代だ。
日本で最も人気の高いポータルサイトを運営し、株式の3分の1を米ヤフーが保有する同社にあって、宮坂氏はこれまでオンライン・ショッピングとネット・オークションの担当責任者だった。
同氏のCEO就任は4月1日付けで6月の株主総会を経て社長に就任する。
現CEO兼社長の井上雅博氏は株主総会を機に取締役も退任する。
またこの人事と平行して、35歳から44歳の執行役員が誕生、役員の平均年齢が現在の50歳から41歳へと大幅に下がる。
スマートフォン(多機能携帯電話)やツイート(つぶやき)、ブログ、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などのソーシャル・メディアの普及による業界環境の急速な変化に対応することが狙いだ。
人事発表の記者会見に同席した孫会長は、ライバル社の経営陣にも若い人がいるし、ネット利用者も若い。わが社の経営陣が若くあり続けることは重要だと語った。
この日の人事は、ソフトバンクに次ぐ大株主である米ヤフーが前任者を解任し、新CEOにスコット・トンプソン氏を指名してから2カ月も経たないタイミングで発表された。
退任する井上社長は、経営者たるもの必要とあればこれまでの仕事のやり方などを壊すことを恐れぬことが必要だとし、宮坂氏は同社の次世代リーダーの中でも大変果敢ではっきりと物を言う人間の一人だと称賛した。
ウォールストリートジャーナル日本語版
2012/3/3
記者: Juro Osawa
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