《英語もダメ!ビジュアルも自信なし、でもCAへの夢は強かった!》
まず上の見出しタイトルを見ていただきたい。
これは朝日新聞 digital 版に載っていたある記事タイトルである。
これを見て、即座に全文の意味を正確につかめる人は、はたして多いだろうか?
おそらく首をかしげる人も少なからずいるに違いない。
問題はこの中で使われている「ビジュアル」と「CA」である。
それについて述べる前に、まずこの文章を別の形にを言い換えててみれば、
「英語は苦手、ルックスにも自信なし、でもキャビンアテンダントへの夢は強かった!」
というふうになると思う。
では、これと上の文章を比べると、どちらがより多くの人に早く正確に意味が伝わるかといえば、
言うまでもなく下でろう。
もちろん上の文章が間違っているとは言うわけではない。
だが、誤解を招きやすい文章である。
例えばCAという略語だが、考えようによっては米国のカリフォルニアとも採れるのである。
なぜなら「英語」という言葉が「CA」というカリフォルニアの略語に結びつくからである。
もしそうだとすると、「英語もダメ、ビジュアルも自信なし、でもカリフォルニアへの夢は強かった」となり、ちゃんとした意味の通る文章になるのである。
それにCAがキャビンアテンダント(旧名スチュワーデス)の略であるということを知ってる人(キャビンアテンダントの意味さえ知らない人もいる)は問題ないのだが、もしそうでなく、わからなくてgoogleの検索などで調べたとする。
しかしCAを略語にする外国語はやたらに多く、キャビンアテンダントが和製英語ということもあってか、なかなかこれに対する訳語は出てこないのである。
けっきょく、正しい訳語を見出すことができず、意味不明のまま終わることも考えられるのである。
つぎに「ビジュアル」だが、もちろんこの言葉も例えば"ビジュアル系"とかのように、今では一般的に使われていて多くの人は難なく理解できると思う。
でも言葉の用法として、あとに続く「も自信なし」になんとなくそぐわないようでもあり、洗練された用法とも思えない。
以上のような理由で、この見出しは、キャッチコピーとして及第点には及ばない。
朝日新聞digital版1月12日
就活応援内定レポートタイトル引用
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