歴史のあるわが国の弱電企業各社をあっという間に追い抜いて、一躍世界トップに座を獲得した後発の韓国IT企業「サムスン電子」だが、
それに続けとばかり、今度は自動車産業における韓国の雄「現代自動車」もトヨタを追い抜けとばかり、すごい勢いで迫ってきている。
こうした弱電、自動車に限らず、今やあらゆる産業分野で破竹の勢いの韓国企業だが、いったい今後どこまで日本企業を脅かすのだろうか。
だが、わが国の基幹産業の一つである自動車分野だけは絶対に譲れない一線である。
したがってお隣とはいえ、もう甘い顔はできない。
こうなったら総力戦で臨み、猛攻を阻止し反抗に転じるしか道はない。
以下は”トヨタと現代の攻防”に関する朝日新聞の記事である。
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・トヨタと現代の米国市場での占有率
韓国の現代自動車が、米国市場で存在感を増している。一方、トヨタ自動車やホンダは苦戦気味だ。復活はなるのか。
「昨年は最高の売り上げ。在庫が足りないよ」。デトロイト郊外にある現代自動車販売店のダグラス・フォックス社長は誇らしげだ。
販売を押し上げたのは、日本勢が得意とする低燃費の中小型車。ソナタや北米カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたエラントラだ。
・「現代自動車」品質、デザイン向上
現代の米国での販売台数は、2年連続で前年比2割以上増え、2011年に初めて年間100万台を達成。シェアは8.9%で日産を抜いて6位。ホンダ(9.0%)に肉薄する。
躍進の原動力は、ウォン安ドル高の為替水準に加え、品質やデザインの目覚ましい向上だ。
現代米国法人のジョン・クラフシックCEOは「品質調査ではトヨタやホンダを差し置いて1位に輝いた」と強調する。
品質向上のため、末端の下請けまで幹部が出向いて直接指導することもあるという。デザイナーを独アウディやBMWから引き抜いて車のデザインも一新した。
金融危機後は新車購入から1年以内に失業した場合は返品でき、ローンも免除する「破格」の戦略で乗り切った。年内の発効が見込まれる米韓自由貿易協定(FTA)もにらみ、販売網もさらに拡大を目指す。
トヨタの牙城(がじょう)であるハイブリッド車(HV)にも切り込む構えだ。HV購入者に電池交換を一生涯保証するてこ入れ策を導入する。
・「日本車」震災・洪水で劣勢
対照的なのが、トヨタやホンダだ。
昨年の米国市場は前年比で1割伸び、1273万台だった。にもかかわらず、トヨタは6.7%減の164万台。シェアも前年の15.3%から12.9%に落とした。ホンダの販売台数も前年比6.8%減だった。
トヨタは昨年2月、リコール問題で「シロ」と判定され、挽回(ばんかい)を目指した矢先に大震災が直撃。
ホンダもタイの洪水で自社の工場が浸水し、被害が大きかった。両社ともに部品調達に支障が出て、在庫不足に陥った。訪れた販売店で車を購入し、そのまま乗って帰る客が多い米国では、大きな痛手となった。
失地回復を目指すトヨタは、新型カムリを昨年10月に投入。現代のソナタを標的として燃費を1〜3割改善。価格を最大で2千ドル引き下げた。円高で採算の悪い日本からの輸出をやめ、米販売分を米国生産に切り替えた。
今年は米国市場に19の新型車を投入し、昨年比15.5%増の190万台の販売を目指す。上級車アバロンのHVも投入する。北米トヨタの稲葉良(よしみ)社長は「今年こそ復活の年になる」。
(デトロイト=奈良部健)
・・・以下は朝日新聞1月20日より
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