はっきり言って長い仕事人生を振り返ってみても、私はそれほど職業運には恵まれた方ではなかったようだ。
それでも最初のホテルマンが約16年、次に長かったフランチャイズの児童英語塾経営が15年で、この二つの職業はまずまずの期間続けられた。
しかしその後がよくなかった。
その後15年ぐらいの職業人生で10回ぐらいも転職を重ねてきたであろうか。
したがってその都度ハローワークのお世話になってきた。
もっともすべての就職がハローワークを通してではなかったが、失業保険の申請などもあり、それなりによく通っていたのは事実である。
50代前半の最もよく通っていた頃はまだハローワークとは呼ばれておらず、職業安定所、通称「職安」と呼ばれていた。
その「職安」だが、もちろん当時は今のようなパソコン端末でスピーディーに仕事を検索するのではなく、「手めくり」のファイルを一枚づつ眺めていく方法であった。
でも同一ファイルが何冊もあるわけでなかったから、人が使用しているときはそれが戻されるまでずっと待たなかればならず、時間のかかることこの上なかった。
したがって一度行くと一時間や二時間では終わるはずもなく、少なくとも半日は費やす覚悟で臨んだものだ。
それが昨今の変わりようはどうだろう、
ずらりと並んだパソコン端末機、その前に座って手で軽くタッチするだけで次々と職業紹介の画面が変わっていくのだ。
一画面見るのに四〜五秒として、10分も見れば100件以上も職種の画面が閲覧できるのである。
スピーディーなことこの上ない。
進化したのはそれだけではない。
今のハローワークには様々なサービス窓口がある。
その一つが失業保険がない人への失業中の生活相談、つまり生活資金の供与とか、あるいは再就職の為の職業訓練の斡旋で、これらはすべて国の援助で無償で受けられるのである。
この職業訓練、無償とは言えその種類は実に多彩である。
具体的に言うと、例えばかなり専門的な知識である「貿易実務」とか「ウェブデザイン」といった高度なものにまでに及んでいるのである。
以前のような言わば簡易型で形式的なものではなく、高度で本格的なものがそろっているのである。
求職者にとってはまさに夢のような時代の到来と言っても過言ではないだろう。
生活資金まで提供してくれて、その上に無償で職業訓練が受けられるのである。
一昔前まではまるで予想もできなかった大進化なのである。
求職者はこの千載一遇のチャンスを逃してはならない。
現在失業中の人はこの制度をうまく活用して、将来のためにしっかり知識と技術を身につけることだ。
実はこの私も一ランク上のパソコン技術を習得する為に12月から始まるコースに申し込んだばかりだ。
こうした機会を与えてくれた「進化したハローワーク」に感謝しながら、さあ、また新しい仕事にチャレンジする為に「来月からの学習」はしっかり力を入れて臨むことにしよう。
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