私はクラシック音楽ファンなのだが、例えばモーツアルトやショパン、シューベルト、メンデルスゾーンなどの曲を聞くたびに必ず思うことがある。
それは彼らのあまりにも短い人生についてである
彼らはまさに「天才は夭折する」という説そのままの短命であったのだ。
また日本の文学作品を読むときにも同じことを思う。
以下、主だった名作曲家と日本文学の作家についての没年齢を低い順に並べてみる。
作曲家
「乙女の祈り」のパダジェフスカ(27歳)、23歳という説もある。
シューベルト(31歳)・モーツアルト(35歳)・ビゼー(36歳)・メンデルスゾーン(38歳)・ショパン(39歳)・シューマン(46歳)・チャイコフスキー(53歳)・ベートーベン(57歳)
(例外)バッハ(65歳)、リスト(75歳)、ハイドン(77歳)、シベリウス(90歳)
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日本の作家
樋口一葉(24歳)・石川啄木(27歳)・小林多喜二(30歳)・織田作之助(34歳)・(芥川龍之介(35歳)・太宰治(37歳)・宮沢賢治(37歳)・三島由紀夫(45歳)・夏目漱石(49歳)・坂口安吾(49歳)
天才と呼ばれる人たちのこうした早死の原因についてはいろいろな説があるが、まず挙げられるのが当時の医学がレベルが低かった点である。
例えば「ショパン」とか一部の日本の作家たちには「肺病」を抱えたいた人が多かったが、今と違って抗生物質がなく、現在では救われている命も、当時としてはかなわなかったのである。
さらにこうした天才と呼ばれる作曲家、作家には精神的な病気を抱えている人も多く、そのため自殺という形で自ら命を絶った人も少なくない。
でも別の見方をすれば、そうした病気を抱えていたからこそ、健康な人にはない優れた感性を備えていたのだとも言えるのである。
また短期間に多くの作品を生み出したため、エネルギー消費が多く、体力消耗による疲れから普通の人より病気にかかる確率が高かったのでは、と考えることもできる。
こうした様々な要因が、いわゆる「天才夭折説」を形成しているのではないだろうか。
さいわいにも長命を与えられている私などの凡人としては、たとえ現役引退の身であろうとも、自堕落で無為に時を過ごすのではなく、意味があると思われることには積極的に取り組み、少しでも生産的な人生を過ごしたいものである。
そうでなければ無念な思いで早死にを遂げ人たちに申し訳ない。
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