2011年10月20日木曜日

バナナはなぜ安いのか ・ 決して円高だけが理由ではない

一房5本で100円なり

食べ物は値段が高ければおいしいとは限らず、安くてもおいしいものはたくさんある。

その代表格が果物のバナナである。

以前から安いとは思っていたが、このところまた急激に値を下げており、他の果物と比べても、バナナだけが群を抜いて安いのである。

どれぐらい安いかといえば、中ぐらいの長さで一房5本ぐらいのものが100円程度なのである。実に1本当たり20円にしかつかない。

もちろん消費者にとってはこれは大歓迎であるが、ただ生産者のことを考えると、何か気の毒な気もして、せめて安い理由だけでも知りたくなるのである。

理由はいくつかあるようだが、もっとも大きな原因は最近の円高である。なんと言っても円高は輸入には有利であり、

それもこのところの急激な円高は、バナナに限らずあらゆる輸入商品の価格を大幅に下げているのだ。

それにもう一つは、バナナの原産地は日本と比べて桁違いに物価が安かったり、また、まだ食べ頃になっていないバナナを早期に収穫し、タンカー等の安くて遅い運送方法を利用し、運送中に熟成させることにより、売り手側の生産期間も短くなるなどの理由で消費者に安く提供できるのである。

こうして日本の消費者には信じられないぐらいの低価格になるのだが、忘れてはならないことが一つある。

それは生産地の末端にいる人々は、日本の消費者が支払うバナナ一房分のお金(100円程度)以下のお金を一日を生活費にあてているということである。

 

バナナの安い理由 (まとめ)

・このところの大幅な円高

・生産地の物価が極端に安い

・食べ頃になっていないものを早期に収穫するので、生産期間を短縮でき、生産コストも安くすむ

・熟成期間を考えてゆっくり運ぶためにタンカーなどを利用するので輸送費が安い

・生産地の末端の人々は1日100円(バナナ一房分)ぐらいで生活している

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