先日のNHKテレビで報道されていたが、最近「押し買い」という新たな悪徳商法が出てきて、高齢者がその被害にあっているという。
「押し買い」 聞きなれない用語である。
「押し売りではなく「押し買い」なのだ。
それはいったいどういう商法なのだろうか。
一言でいえば、一人暮らしの高齢者などの自宅を訪問し、半ば脅すように貴金属などを安く買いとっていく行為のことである。
国民生活センターによれば、不意に来訪した業者から買い取りを勧誘され、冷静に判断できないままに業者のペースで契約させられてしまうケースが多い。
こうした商法がはやり始めた背景には貴金属価格が上昇したことがある
それに目をつけた業者が、金やプラチナなどの貴金属を相場より大幅に安く、強引に買い取って転売にまわすのである。
その手口は、最初は「古い着物など不要なものを高く買い取ります」ともちかけ、更に「ブランド品や宝石などのアクセサリーはないか」と迫り、半ば強制的に市価の10分の1程度の価格で買い取る。
その際、これは偽物とかオモチャ程度ですよと話して高齢者をその気にさせるものだ。
業者の言葉巧みな勧誘に、ついその気になって売ってしまい後で冷静になって「騙された!」と気づいて連絡しようにも、業者は名刺、領収書など連絡先を書いたものは何一つ残していない。
このように、悪質極まりない「押し買い」だが、消費者が業者に代金を払ってサービスの提供を受けるわけではないので、クーリングオフ制度の適用はは難しい。
消費者庁では検討を始めるとの事だが・・・・。
今のところは、脅迫や詐欺の行為がない限り、現在の法律では取り締まりはできないとのこと。
日本や英国、米国では、訪問取引のうち販売のみを規制対象としており、押し買いは規制の対象外となっているのだ。
一方、フランスやドイツでは、押し買いを含めた規制が敷かれており、特にドイツにおいては、貴金属等を移動営業してはならないとする規制規定が行政的に定められている。
日本でも押し買いを規制する、早急な法制度の整備が必要である。
(注) 2011年9月29日、日本の消費者庁はクーリングオフの制度を適用して規制する方針を固めた。
インターネット「ウィキペディア」参照
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