2016年12月29日木曜日

今やパンク寸前? ・ 膨張を続ける大学病院の外来患者数

1日の外来患者 ・ なんと3,665人!

高齢化社会真っ只中の今、その影響をもろに受けているのは、何といっても病院が最たるところではないでしょうか。

なぜなら高齢者と病院は切っても切れない関係にあるからです。

それもそうかもしれません。いかに高齢化社会で平均寿命が伸びたとはいえ、一般的に健康でいられるのは70歳ぐらいまでで、それを過ぎると体に何らかの変調をきたし病院通いを余儀なくされる人は少なくないからです。

これが平均寿命が80才を超えた今でも健康寿命に限っては70歳そこそこと言われる所以なのです。

これから考えても、人が70歳を超えれば体が不調になることは明らかです。

かくして病院通いが始まるわけですが、高齢化社会の今は、そうした人が過去に例を見ないほど多くなり、そのため病院通いの人が急増しているのです。

1ヶ月ほど前になりますが、新幹線で25分あまりの岡山市にある岡山大学病院へ入院していた時のことです。

3週間ほど入院した退院前の日でしたから日付もよく覚えており、11月16日のことでした。

午後2時半ごろ、買物のために病棟から出て1階のコンビニに向かっている際、ふと玄関近く立てかけてあるボードが目に入りました。

見ると3,665という数字が並んでおり、何の数字だろうと、さらによく見ると、その上には「本日の外来患者数」とありました。

あまりの数字の大きさに最初はピンとこなかったのですが、それは当日の外来患者の数を書き記すボードだったのです。

1病院に医師が552人、看護師が1,015

しかし3,665人とはどうでしょう。,いかに評判が良い大学病院だとはいえ、1日の1病院の外来患者数がこれほど多いとは驚きです。

外来患者が病院を訪れるのは9時ろから15時ぐらいの6時間あまりですから、1時間当たりでは600人を超すことになります。

1時間に600人の外来患者!

これだといったい医者や看護師はどれくらい必要なのでしょうか。おそらく両方とも二けたの数では足らないはずで三桁に達するの間違いないでしょう。

ちなみに同病院の医師数を看護師数は調べてみると、あんのじょう、医師数が552人で、看護師数は1,015人になっていました。

岡山大学病院は大学病院の中でも規模が大きい方で、それゆえに外来患者が多いのです。

ついでに全国の大学病院の平均外来患者数を調べてみると、1,800人強となっていましたから、ちょうどその倍にあたり、いかにこの病院の外来患者が多いかがよく分かり、人気ぶりがうかがえます。

それにしても、今がこれくらいの数だと、空前の数に達すると言われている団塊の世代層が70歳を超える数年先には、いったいどれくらいまで増えていくのでしょうか。

待合室にも入りきれない人が、病院の外まであふれて、高齢者の長蛇の行列ができることだけは避けてほしいと思うのですが。

2016年12月17日土曜日

1回220円~、 飲み物付き学生用自習室とは?



今や学生の自習室は図書館だけではない

学生が学校や自宅以外で学習する場所にどんなところがあるでしょうか?

こんな質問に対して、最初に図書館と答える人が多いのではないでしょうか。

図書館をよく利用する人ならご存じでしょうが、土日をはじめ休日の図書館の混みようは尋常ではなく、午前中の早い時間に入館しないかぎり座席を確保するのは難しいのが普通です。

それもそうかもしれません。なにしろ図書館といえば冷暖房完備はもちろん、いくら多くの人で混み合っていてもあたりは人声ひとつすることなく静寂そのもので、学習するのにこの上ない場所だからです。

しかも何時間いようが、利用料は無料ですから、学生にとってこれほどありがたい場所は他にありません。

かくして、自習のための学生が殺到する土日は、席を探すのが難しいほど混み合うのです。

とは言え、こんなに便利な図書館がすべての学生にとって最適の学習場所かと言えば、そうとも言い切れません。

なぜならいくら利用したくても、自宅や学校から遠く離れた場所であれば通うのが難しいからです。

したがって便利な図書館も自習に利用しにくい人も少なくないはずです。

ではそうした人たちにとって、図書館に代わる自習室としてどんなところがあるでしょうか。

ひところ交通の便利な駅前のビルの一角の貸しビルなどに民間経営の自習室なるものを目にすることがありました。

でもなぜだか今ではそうしたものも目にすることがありません。

理由はよくわかりませんが、たぶん流行らなくてすぐ廃業してしまったのかもしれません。


カフェは今どきの学生にとって格好の自習室

ではいま学生が外で図書館以外に自習場所として使っているのがどこかと言えば、その代表的なところにカフェを挙げることができます。

いま駅に近い繁華街には、カフェは増える一方で、街中を歩いていても探す手間は要らないほどです。

駅前にあるということは、電車などの公共交通機関を利用して通学している学生にとっては非常に便利です。なぜなら利用しているターミナルの駅やバス停から近いからです。

つまり学校の通学路沿いにあるからです。

これだと、「帰る前にコーヒーでも飲みながらちょっと自習を」と、寄って帰る学生も少なくないのではないでしょうか。

とはいえ、図書館とは違ってカフェに入るにはお金が要ります。何も注文せずに自習だけするわけにはいかないからです。

でもお金はどのくらいいるのでしょうか。その答えはズバリ、220円です。

最低220円あれば、コ-ヒ-か紅茶一杯が注文できます。

それさえ注文すれは大手を振って席に付くことができるのです。

スマホをスマートに使いこなしている最近の高校生が220円のお金を惜しむとも思えません。

さてお金を払った後は、肝心の席ですが、今では多くのカフェには壁側か窓側にカウンター席を設けています。

この席なら前方が壁や窓ですから人と対面することがなく落ち着いて勉強に励めます。こうした場所こそうってつけの自習席なのです。

これで、学校帰りに220円払って、” 飲み物つき自習室一丁上がり〝 となるのです。

カフェで自習する学生の姿は、今どきは珍しい光景ではないのです。

週3回以上はカフェに通っている私がいつも目にしている光景ですから間違いありません。