書評 「推し」という病 加山竜司 文春新書
この本の表紙のタイトルを見ただけで「読んでみたい」と思う人は多いのではないでしょうか。
誰かが言った「本はタイトルで売る」というフレーズをあらためて思いださせる1冊でもあります。
今の世の中、老いも若きも「誰か(人)や何か(ゲームキャラクターなど)を推したい」という願望に取りつかれた人たちがなんと多いことでしょうか。
まさにクレイジーそのもので、これはもう病と呼ぶしかありません。
つい最近もありました。「親を殺して得たお金のうち1千万円を推しに投げ銭した」という恐ろしいニュースが。
また東京新宿ではホストクラブで大金を入れ上げた女性が相手のホストを殺すという凄惨な事件も起きています。
こうした事件を背景に、いま「推し」は、この本のテーマが示すように「病」として捉えられるようになってきたのです。
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出版社内容情報
なぜ彼らは苦しくても「推し」続けるのか
AKB、ホスト、VTuber、アニメキャラ、ゲーム、地下アイドル、AV女優、ビジュアル系バンド…
当事者への取材を重ねた「推し活」の現在地
「推し」という言葉は、「好きなものを応援する」ポジティブな言葉として使われることが多い。
だが、アニメグッズを購入したり、アイドルのコンサートに参加したりすることだけでなく、たとえば地下アイドルライブでのチェキの大量購入、ホストクラブやメンズ・コンセプトカフェでの過激な売り掛けなどを表す際にもこの言葉は使われている。
少なくとも、言葉のうえでは、学生のささやかな「推し」と、身を滅ぼすほどの出費をともなう「推し」は地続きだ。
「高田馬場ライバー刺殺事件」をはじめ、「推し」を端緒とした刑事事件も発生している。その精神性の根が同じであるならば、私たちは「推し」とは何かを慎重に見極める必要がある。
実際に「推し」によって人生を大きく変える選択をした人々の言葉に耳を傾けることで、「推し」の何が人々を病的なまでにエスカレートさせていくのかを探る。
【目次】
第一章
「結婚するなら、もちろんアイドル」
“「推し」のためにマンションを売った”トップオタ
第二章
「ホストはコスパがいい“推し活”」
“ホス狂い”風俗嬢のコスト意識
第三章
「二次元は“恋愛対象”になるか」
アニメ、VTuber、2.5次元、声優…オタクたち「推し活」
第四章
「結婚できなかったのはアノ子のせいじゃない」
女性アイドルを14年間推し続ける中年女性の憂鬱
第五章
「AV女優に求める純潔」
秩序を守るAV女優アイドル・トップオタの女子校教師
第六章
「“運営”は搾取をしているのか」
元ジャニーズJr. 地下アイドル運営の見果てぬ夢
第七章
「推しがいないこの世界に、生きる意味はない」
「推し」の後追いで「自殺未遂」した納棺師
第八章
「オタクとアイドルは運命を捻じ曲げて共に生きる」
オタクでアイドルだった彼女は、今日もSNSで未練を語る
内容説明
「推し」という言葉は、「好きなものを応援する」ポジティブな言葉として使われることが多い。だが、アニメグッズを購入したり、アイドルのコンサートに参加したりすることだけでなく、たとえば地下アイドルライブでのチェキの大量購入、ホストクラブやメンズ・コンセプトカフェでの過激な売り掛けなどを表す際にもこの言葉は使われている。少なくとも、言葉のうえでは、学生のささやかな「推し」と、身を滅ぼすほどの出費をともなう「推し」は地続きだ。「高田馬場ライバー刺殺事件」をはじめ、「推し」を端緒とした刑事事件も発生している。その精神性の根が同じであるならば、私たちは「推し」とは何かを慎重に見極める必要がある。実際に「推し」によって人生を大きく変える選択をした人々の言葉に耳を傾けることで、「推し」の何が人々を病的なまでにエスカレートさせていくのかを探る。
著者等紹介
加山竜司[カヤマリュウジ]
漫画ジャーナリスト、ライター、編集者。1976年静岡県生まれ。編集プロダクション勤務を経て、2005年にフリーランスに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
出典:紀伊国屋ウェブ