2016年1月13日水曜日

イライラはこうしてコントロ-ルすれば良い ・ イライラで大切な人生を台無しにしないために



イライラは誰にでもある

ライラは人間なら誰にもある感情で別に特別なものではありません。なぜなら人には自我があり、自己の心情、好み、感性などに合わないものは受け入れたくない、という気持ちがあるからです。

つまり、人には誰でも他人には侵されたくないという領分があるのです。イライラはその領分を侵されたたときに起るのです。

したがって人間関係を絶たない限り誰にでも起こることですから、その根を断つことは無理です。

でもイライラを軽くするための気構えは持っておくべきです、それにはイライラをいかにコントルールして、うまく付き合っていくかを考えることです。

そのために大切なのはイライラとうまく付き合うための方法を知ることです。

イライラは一種の怒りですから、これが高じると他人とトラブルを起こし、最悪の場合は新聞の社会面の題材になりかねないような暴行、傷害、強いては殺人など、重大な事件を起こすこともあり得ます。

そんなことを避けるためにもコントロールする方法を知ることが大切なのです。

その方法に対する理解を深めるためには、まずイライラのメカニズムを知り、次に人はどんな時にイライラの感情が湧くのか、その原因について考えてみましょう。


イライラのメカニズムを知っておこう

ライラは怒りの一種です。怒りの感情が発するのは脳の偏桃体という部分です。

これが自身へ向かってくる脅威を感じたときに、体にストレスを及ぼすホルモンであるアドレナリンを分泌させ、その結果、血圧や心拍、呼吸の増加、発汗などを引き起こすのです。これが人が怒ったときの体の状態です。

またこうした自律神経系の異変を体が再び感知すると、アドレナリンがさらに分泌され怒りの感情は一層
ふくれ上がっていきます。

イライラの怒りが及ぼす影響はマイナス面だけではない

イライラの感情がマイナス面だけの、いわゆる負の部分だけしか持っていないのなら、人間の感情からは消えてしまっているはずです。でもいまだに存在しているのは、プラスの面もあるからなのではないでしょうか。

それはイライラの感情が、悔しさやる気を奮い立たせてくれることがあるからです。

それだけではありません。問題解決に向けてがんばろう、という適応行動への動機さえ生み出してくれるのです


イライラをうまくコントロールするための7つの心得とは

ここではイライラをコントロ-ルするための7つの心得を説明します。

心得1≫イライラすると運が落ちる、と考える
人は占いが好きなように誰でも運を気にします。したがって、当然のことですが悪い運を期待する人などいないはずです。つまり人は「運が悪くなる」ことを恐れるのです。

ということは「イライラすると運が落ちる」と聞けばどうでしょうか。運が落ちてまでイライラを持ち続けたいと思うでしょうか。

実は人がイライラ感を持つと心の中にマイナスエネルギーが貯まります。その結果、エネルギーはマイナスの出来事ばかりを呼び寄せることになり、結果的に運が悪くなるのです。

心当たりありませんか、イライラを続けているとき、さらに嫌なことが続けて起こった経験に。

こうなってしまうのは、心にマイナスエネルギーばかりが貯まると、自然にマイナスの出来事ばかり呼び寄せるからなのです。どうですか、これでもイライラを続けますか。

心得2≫イライラすると人相が悪くなる、と考える
人は、できることならルックスは良くありたい、と思っています。ところがどんなにルックスが良い人でも、怒ると表情が一変して醜くなります。イライラも怒りの感情ですから同じです。

したがってイライラしたときの人の表情は醜くなります。その結果持ち合わせているルックスの良さをすっかり失ってしまうのです。

自分がイライラしているな、と感じるときは一度鏡を覗いて見てください。そこには普段の美しさをすっかり失った自分の顔が映っているに違いありません。

イライラばかりしていて、人相が変わってしまっては大変です。そのためにはイライラを常習化させないことが大切です

心得3≫イライラするのは自分だけではない、と考える
イライラが良くないことの一つは、イライラを悪いことだと思う、ことがあります。そう思うのはイライラが特別なことと思うからです。その結果イライラに罪悪感場を抱き、要らぬストレスを貯めることになります。

でもイライラははたして特別な人だけに起るのでしょうか。

イライラは物事が自分の思うように運ばないときに起る感情です。自分の思う通りににいかないことが多いのは世の中の常ですから、イライラは誰にでもあることなのです。

ということは、何も特別なことではありませんから、罪悪感を抱いてストレスを貯めたりしないでください。

心得4≫イライラするのは感情を抑えてばかりいるから、と考える
イライラしやすい人には、自分の考えていることを口に出して言うことができない、という傾向があります。

こうした人はいつも自分の感情を抑えて、言いたいことを口に出さないために不満や疑問が心にたまり、それがイライラの原因になるのです。

したがって、こうした傾向がある人は、感情を抑えてばかりいるのがイライラの原因であることをはっきり認識して、思ったことを相手に伝える勇気を出すことが大事なのです。

心得5≫イライラしても何も良くならない、と考える
例えばコンビニで支払いのためにレジに並んだとします。あいにく前には先客が二人います。でも店員は別に急ぐ様子もなく、ゆっくりと客に応対しています。

そんな様子を見ていると、「あと二人も待っているのだから、もう少しスピーディにできないものか」と、イライラしてきます。

でもどう思おうが、二人のレジが終わるにはあと3~4分はかかりそうです。

こうした場合いくらイライラしたところで待ち時間が短縮することはないのです。言い換えればイライラしても現状は何も変わらないのです。

となればイライラしてストレスを貯めるだけ損で、心を落ち着けて待つ方が余程ましなのです。

心得6≫イライラは早く止めないと時間が経過とともに次第に膨らんでくる
イライラが起きるのは仕方がありません。でもイライラは放置しておくと次第に膨らんでいき、相手に対する憎悪の気持ちが大きくなってきます。そうなると喧嘩などのトラブルに発展する可能性が出てきます。

そんなことにならないためには、イライラの感情をなるべく早い段階で止めて、大きく膨らまさないようにしなければいけません。

そのためには最初にイラッとした段階で止める努力をすることが大事です。そうすれば喧嘩にまで発展することもなくなります。

心得7≫イライラしても自分を責めないこと
人間は弱いものです。イライラすることがマイナスエネルギーを貯めて良くないことは重々承知しているのに、再びイライラしてしまうことはよくあります。

そんな時は、「自分は意思の弱いダメな人間だ」という風に自分を責める気持ちが湧いてきます。

でもこれでは何の解決にもなりません。なぜなら、自分を責める気持ちが高じると、本当にダメな人間になってしまうかもしれないからです。

したがって悪いと認めているイライラが再び生じたときには、「イライラは誰にもあることだし、たまには起ることもしかたがないか」という風に考えて、イライラを起こして自分を許してあげることです。

そうすれば、その後イライラが起る頻度は次第に少なくなっていきます。

イライラは病気なのか?

いくら努力してもイライラが一向に止まらない、という人は珍しくありません。イライラの解消方法を勉強して努力しているのにも関わらず、イライラがしばしば現れてくるのです。

こんな時には「すべて自分に責任がある」と自分を責める気持ちが起きてきます。

でもいくら努力してもイライラが解消できないのは、本人のせいでなく何かの病気が原因かもしれません。

うつ病の人にイライラが多いのは精神医療現場でもはっきり認められてていることです。

したがって一人でイライラ解消法ばかり考えるのではなく、一度精神科の医師の診察を受けることを検討してみてはいかがでしょうか。


【参考文献】 「イライラしたときに冷静になる方法」植西 聡著 扶桑社文庫
       

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