2018年4月9日月曜日

書く人は読む人 ・ 世の中で最も本を多く読むのは小説家


小説家が読む本の山

小説家はなぜ本をよく読むのか?


おそらく小説家ほどよく本を読む人種は他にいないでしょう。

もちろん小説家でなくても本をよく読む人はいくらでもいます。世の中には本の虫と呼ばれるような本好きな人もおり、そうした人の中には月に数十冊の本を読破している人は珍しくありません。

しかしそうした本好きの人と比べても小説家の方が読書量は勝っているのです。

でも小説家はなぜ本をよく読むのでしょうか。

理由は大きく言って二つあります。一つは本が好きだからです。好きこそものの上手なれ、と言う言葉があるように、人は好きなことに対しては時間を費やすのを惜しまないものです。

小説家はなにより本を読むのが好きです。それゆえに普通の人が驚くほどの数の本を読むのです。

二つ目の理由は本を読まないと小説が書けないからです。

小説を書くにはテーマが必要になります。もちろん小説家になるぐらいですから、小説のテーマはある程度は事前に用意できているでしょう。

したがってデビューして2~3作程度は、用意したテーマと持ち前の想像力だけで作り出すことができるに違いありません。

しかし、小説家は2~3の作品だけ世に出せば良いのではなく、小説家であり続けるためには、コンスタントに作品を生み出さなければなりません。

でもいかに小説家だといえ、用意できるテーマには限度があります。したがって、ある程度書いたら種が尽きてしまいます。

そうなれば新たなテーマを探さなければならないのです。そのために必要なのがたゆまぬ読書なのです。

これによってあらたな小説のテーマを見つけたり、その糸口をつかむのです。そのために読書が必要なのです。

ちなみに人気小説家(故)有吉佐和子は124時間を3等分し睡眠時間の8時間を除いて、執筆と読書にそれぞれ8時間づつを充てていました。

つまり毎日8時間を読書に費やしていたのです。


小説家にとって読書は仕事のうち


私たちにとって読書は楽しみの一つです。もちろん難しい学術書や経済書などは頭をひねりながら読むこともありますが、多くの場合、読書は楽しいゆったりとした気分をもたらしてくれます。

それは仕事時間ではなく余暇にするものだからです。

そんな読書も小説家になるとまったく事情が異なります。小説家の読書は必ずしも余暇にするものではなく仕事時間にもなされます。

つまり1日10時間が仕事時間なら、その10時間の中にも読書が組み込まれるのです。

これは一般に人には考えられないことです。もし普通の人が仕事中に読書をすれば、それはサボタージュと見なされ、ペナルティを課されてしまいます。

ところが小説家はそうではありません。もちろん自由業であるということもありますが、もっと大きな理由は読書も仕事のうち、と見なされるからです。

なぜ読書が仕事のうちかと言えば、それが本業である小説のネタ探しになるからです。

世の中で小説家が最も本をよく読む人種であるのは、こうした理由があるからです。

浅田次郎は子どもの頃から1日1冊を死守している


多くのベストセラーを生み出している人気作家浅田次郎は本をよく読む人としても有名です。

氏は子どもの頃から1日に1冊の本を読むことを日課にしており、65歳を超えた今でもそれを実行しています。

つまり50年間以上も1日1冊の本を読み続けてきたことになりますから、これまでに読んだ本は十数万冊という膨大な数になります。

ひとことで十数万冊といっても、これは地方都市の図書館の蔵書数にも及ぶほどのすごい量です。

このすごい読書をこなすために氏は毎日午前中に執筆を終え、昼過ぎから夕方までの4~5時間を読書に充てています。

もちろんこの時間は仕事と見なしていますから、その態度は執筆時間と変わらないほど真剣そのもので、真摯な態度で本と対峙しているのです。

この真剣さあってこそ、ベストセラーになり得るようなすばらしいテーマを見つけ出すことができるのではないでしょうか。


小説家の蔵書は地方都市の図書館並み


浅田次郎のように子供のころから1日に1冊を読み続けている例のごとく、小説家の読書量は半端なものではありません。

と言うことは、当然のごとく所有する蔵書の数も膨大な数であるに違いありません。

いったい小説家はどれくらい本を所有しているのでしょうか。

小説家の中で最も蔵書が多いと言われているのが、今は故人となった井上ひさしで、その蔵書は驚くなかれ20万冊にも及びます。

これがどれほどの量かと言えば、町の本屋さんは到底及ばず、地方都市の図書館の書棚と同じくらい、と思っていただければ良いのではないでしょうか。

つまり、氏の自宅には図書館並みの書庫が備えられているのです。

井上ひさしの蔵書の量には及びませんが、評論家・立花隆の蔵書も相当なもので、仕事場としているビル3階の書庫には7万冊の蔵書が並んでいるといいます。

これは7~8年前のことですから、おそらく今では10万冊を越しているのではないでしょうか。

これほど多くの本を揃えるとなれば、費用の方もまた大変な額になるはずですが、その額たるや毎月の本代はコンスタントに15万円ぐらいと言いますから驚きです。

立花隆だけではありません。女性では珍しい経済評論家の勝間和代も同様に毎月15万円ぐらいを本代に充てていると言います。
 







 




0 件のコメント: