「文明に遠い人種ほど騒音には鈍感である」という説を何かの本で読んだことがあるが、どうも日本人はどちらかと言えばそちらの人種に属するのでは?と感じることが時々ある。
けたたましいアナウンスの音を響かせて街を走る右翼の外宣車。
選挙前のオクターブを上げた[お願いします]のセリフを連呼しながら走るおびただしい数の候補者の宣伝カー。
防音設備を施していないビルの解体工事現場の地面に轟くほどの破壊音。
はてまたJRターミナル駅のホームでしつこいほど繰り返されるの音量の大きいアナウンスなど、数えれてみればきりがないほどいろいろある。
本日はそれらの迷惑な騒音の中で、最近特に気になっているJR駅ホームのアナウンスについて日頃から感じていることを書いてみたい。
JRに関しては最近たび重なる列車の遅れについて、7月と8月の2度にわたってこのブログで苦言を呈しており、ここでまた別種の苦情を書くことになるのだが、でも今回のことも決して黙認している訳にはいかない問題なのである。
私が利用しているJRの発着地点である姫路駅と神戸駅はどちらも乗降客が多いターミナル駅である。
したがって他の駅に比べて当然のことながら乗客に対する案内のアナウンスは多い。
しかし、同じことをしつこいほど繰り返すホームのアナウンスにはまったく閉口している。
これは他の私鉄のターミナル駅などと比べるとその違いは歴然としている。
例えば私が時々利用する山陽電車姫路駅などでは同じターミナル駅なのに、こうしたことはこれまで一度も感じたことがない。
JRを通勤に利用する人はすでにお気づきだろうが、各ホームの中央辺りには大型の電光掲示板が天井から吊り下げられる形で設置されている。
この掲示板、実によくできていて、列車についてのあらゆる情報がコンパクトにまとめられている。
発車ホーム、両編成(数)、乗車位置マーク、発車時間、行先、遅れ時間など、これを見たらすべてのことがが一目瞭然というほど多くの情報が狭いスペースに上手にまとめられているのである。
さらにこれらは日本語でだけでなく、外国人のために英語でも表示されているのである。
つまり、発車時間は「departure time」、遅れは「delay」というふうにである。
したがってこれさえよく見れば、その他の案内の為のアナウンスなどまったく必要ないのである。
にもかかわらず、掲示板と同じ内容のことがしつこいほでホームのアナウンスで流されるのである。
やれ「電車の到着は何時です」とか「乗車位置は三角印何番から何番までです」とか、そしてもっともしつこく繰り返されるのが発車する際の「まもなくドアが閉まります」というアナウンスである。
まず一分ぐらい前に機械録音のアナウンスがあり、そして30秒ぐらい前にホームに佇んだ駅員の同じことのアナウンス、そして発車5秒前ぐらいには今度はこの列車の車掌による車内放送があるのである。
つまり「間もなくドアがしまります」という同じ内容の放送が1分間ぐらいの間に3度も繰り返されるのである。
これが同じターミナルの山陽電車姫路駅だとどうだろうか。
こちらの方はきわめて簡単で、ドアが締まる直前に「ドアが閉まります」と1回放送されるだけなのである。
いったいこの両者の違いはどうしたものなのであろうか。
JRだけでドアに挟まれる事故が多いということは聞いたこともない。
やはりこれも宝塚線の大事故以来、駅員が安全に対して過敏になっているゆえの行きすぎたアクションのひとつに違いない。
JRは車内放送でしきりと乗客に携帯電話の自粛を呼びかけている。
もちろん騒音による迷惑防止のためだろうが、では自分たちが不必要に続けているこの無駄とも言えるアナウンスの騒音はどうなんだろうか。
他の私鉄などと比較して、一度よく考えてみて欲しい。
とにかく私たち一人一人が注意して無駄な騒音を極力廃し、文明国と呼ばれる国に住むにふさわしい国民になりたいものである。
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