2017年11月1日水曜日

イジメをなくしたい、でもなくならない! その理由とは?

1年間のイジメ件数がなんと32万件にも

10月26日のメディアは、昨年(2016年)1年間のイジメの件数が32万件に達したことを報じています。

数の多さには驚かされますが、人々が最も胸を痛めているのは、こうした数多くのいじめによって命を落とす児童がどんどん増えていることです。

いじめ問題が国全体の大きな社会問題になったのは今に始まったことではありません。

これまで長年にわたり学校の教師や教育委員会などを中心に関係者は懸命に対策をとってきました。でも奮闘むなしく、イジメの件数は一向に減ることはありません。

こうした関係者の懸命の努力にもかかわらず、なぜいじめはなくならないのでしょうか。


なぜいじめがなくなくならないのか?
売れっ子脳科学者 中野信子氏が著書で理由を明らかにした

美人でテレビにもよく出ている脳科学者 中野信子さんを知っている方は多いと思いますが、彼女の最近の著書に「ヒトはいじめをやめられない(小学館新書)写真上」という作品があります。


いじめで心を痛めている人にはドキッとするようなタイトルですが、いったいどのような内容の本なのでしょうか。

それを理解していただくために、この本のまえがきの一節をご紹介します。

 「脳科学的に見て、いじめは本来人間に備わった“機能"による行為ゆえ、なくすことはできません。それ故にいじめ対策に対するアプローチの方法は、まず第一に回避策を考えていくことが得策です」。

これでお分かりのように著者は本のタイトルでも前書きでも、「いじめはなくならない」ことをはっきり示しています。

本書では、これを前提として、子どものイジメだけでなく大人のパワハラ・セクハラなども含めた全世代「いじめ」に関して、脳科学の観点からみた回避策を分かりやすく解説しています。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


(この本の目次)

第1章 いじめの快感―機能的・歴史的観点から考える(いじめのメカニズム)

第2章 いじめに関わる脳内物質(オキシトシン;セロトニン;ドーパミン)

第3章 いじめの傾向を脳科学で分析する(いじめられやすい人の特徴;いじめがより深刻化するとき;男女のいじめの違い;学校現場のいじめの現状)

第4章 いじめの回避策(大人のいじめの回避策;子どものいじめの回避策;教育現場における環境的回避策)



(著者紹介)

中野信子[ナカノノブコ]
1975年、東京都生まれ。脳科学者、医学博士、認知科学者。
東京大学工学部応用化学科卒業
東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了

フランス国立研究所にて、ニューロスピン博士研究員として勤務後、帰国。脳や心理学をテーマに研究や執筆の活動を精力的に行う。

科学の視点から人間社会で起こりうる現象及び人物を読み解く語り口に定評がある。
現在、東日本国際大学特任教授


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●あわせて読んでいただきたい記事
マイブログ10周年・アクセス数400越え170記事のご紹介 ☆シリーズNo.1~No.9  全170記事一挙大公開  

 https://tuneoo.blogspot.com/2019/10/blog-post_5.html



0 件のコメント: