2018年1月6日土曜日

夕刻のホテルのロビーにはチェックインの長い列 ・ 懐かしのニューヨーク職場日誌(4)


チェックインの長い行列は大型ホテルの宿命なのか?


日本だと行列ができるのは、例えば、デパートの初売り、駅の切符売り場、評判の良いケーキ屋さん、あるいはおいしいとネットの口コミが多いラーメン店などで、ホテルの行列というのはあまり聞きません。

ところがニューヨークではホテルの行列は少しも珍しくないのです。

これはいったい何故なのでしょう。その第一の理由は、日本に比べるとNYのホテルはキャパシティの大きい大規模ホテルが多いからです。

キャパシティが大きいということは宿泊人数が多いということです。

どれくらい多いかと言えば、たとえばわたしが勤めていたホテルの場合だと、客室数が2000ありますから満員になると宿泊客は3000名ぐらいにも達します。

これほど多くの客が部屋に入る前にチェックイン手続きをするわけですから、フロントの前に長い行列ができるのは当たり前かもしれません。

それも一列だけでなく、多いときは3列にも及ぶことさえあるのです。

こうした状態がが日常的になっており、常連客の中には,チェックインの行列はこのホテルの名物、と言う人さえいます。

それでも客は列を乱さず黙って並んで待っている


ホテルはサービス業の中でも、どちらかと言えばランクの高い業種です。

したがって客は高度なサービスを期待しますから、チェックインで行列させられることなど望んでいないはずです。

少なくても日本人はそうである場合が多いはずです。

でもその考えはニューヨークでは通用しません。

それをよくあらわしているのが夕刻のチェックイン時に見られるフロント前の長い行列です。

夕刻になると延々20メートルにも達するほどはの長い行列ができるのはごく日常的なことです。

そんな長い行列でも客は慣れているからなのか、一言の文句も言わず順番が来るまで並んで待っているのです。

このようにNYの大型ホテルでは部屋に入る前にチェックインの長い行列に並ばされることが珍しくないのです。

こんな風景を目の当たりにすると、日本のように、ホテルはサービス業の中でランクが高い業種、とは言えないのかもしれません。

長い列を前にしても係員はスローテンポでマイペース


わたしの職場も含めて、ニューヨークのホテルで働く人たちを見ていると、いわゆる臨機応変な対応力が乏しく、忙しいときでもスピーディに仕事をこなしている人が少ないようです。

フロントでチェックイン業務に当たるスタッフにしても、目の前に長い行列ができて、早く処理しなければいけない時でも、普段と同じようにゆっくりとマイペースで仕事を進めている人が多いのです。

見ていても機敏さが感じられず、どちらかと言えばスローペースのスピード感の乏しい仕事ぶりなのです。

それに長い行列ができている緊急時でさえ、スタッフの数を増やすようなことはなく、普段と同じ数で対応しているのです。これだと行列はなかなか解消できません。

かくして行列がなくなるまでには何時間もかかることになるのです。

NYで大型ホテルに泊まる予定のある人は、長い行列に遭遇しないためにもチェックインの時間にはくれぐれも気をつけてください。



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