2024年7月19日金曜日

新「おひとりさま」考(シリーズ1~4)その3

 


(その3)

おひとりさまのふところは豊かで生活に余裕がある

おひとりさまといえば、その多くは高齢者で、それだけに若年層に比べて経済的には余裕がある人が多いようです。

特殊詐欺などの詐欺師が高齢者をターゲットにするのも金を持ってると見ているからに違いありません。

統計によると人は死ぬときがいちばんお金をたくさん持っている時、となっています。

これはあまりお金を使わない「おひとりさま」の期間が長くなってきているからではないでしょうか。

こうした「死に金」を増やすのは無駄なことです。

どうか「老後必要なお金は2000万円」とかいう生命保険会社や投資会社の宣伝文句の惑わされないで、生きているうちに生活をエンジョイするためにどんどんお金を使っていきましょう。


おひとりさま向けのマーケティング

お金を持っていて裕福だと目されている高齢者は、いま様々な経済分野で消費のターゲットになっているようです。

要するに裕福な高齢者にもっとお金を使わそうというマーケティング活動が展開されているのです。

でもいくらお金を持っているかと言って、高齢者はモノに対してはあまり欲望がありません。

なぜなら死にゆく身にとってモノは邪魔になるからです。それ故に高齢者終活の一環として断捨離が行われているのです。

断捨離でモノを手放しているのに物欲があるわけがありません。したがってお金を使う分野はサービス産業に限ります。

例えば、観劇、旅行、習いごとなどがマーケティングが盛んな分野になっているのではないでしょうか。


おひとりさまの外食事情

いろいろあるおひとりさまの外食(屋外活動)パターン

外食とか屋外活動のパターンはいろいろありますが、どちらかといえば人々が複数で行うものというイメージを抱いている行動パターンが多いようです。

これをあえて「ひとりなんとか」と命名して、おひとりさまが参入しやすくするもので、いわばおひとりさま層に向けた新たなマーケティングの手法ではないでしょうか。

下にあげるものはネットなどで話題になり、良く取り上げられているパターンの一部です。


・ひとり焼肉

焼肉屋へは家族や仲間など、なるべくグループで行って、皆でにぎやかに楽しむのが望ましいと考える人が多いのではないでしょうか。

多分これは焼肉を食べると精がつき元気になるので、そうした点から、にぎやかさを歓迎するからなのでしょう。

そうしたイメージゆえにおひとりさまには若干敷居が高くて入るのに気後れを感じさせるのです。

でも「ひとり焼肉」というフレーズが人々の目によく触れるようになると、そうした入りづらさは解消されるのではないでしょうか。


・ひとり居酒屋

飲み屋はいろいろありますが、騒がしい雰囲気が歓迎されるのは居酒屋が第一ではないでしょうか。

「酒はひとりで静かに飲むもの」という人もいますが、居酒屋にはこれはなじみません。

でも女性にも飲んべえが増えている昨今、ひとりで静かに飲みたい女性のために、カウンター席を増設する居酒屋も少なくないようです。

つまり増えつつある女性のおひとりさま対策として、「ひとり居酒屋」というフレーズが使われ始めたのです。


・ひとりファミレス

ファミレスはその名前のとおり、「家族そろってお越しください」というのが店側の願望に命名されたに違いありません。

それ故におひとりさまは「ひとりで入るのは店に気の毒」と思って、つい入るのを躊躇します。

でも最近はここでテレワークをする人も増えてきました。

おひとりさまがファミレスに行くときは、モバイルパソコンを持参するに限ります。


・ひとりカラオケ

最近では完全施錠のカラオケルームを設置する店が増えいます。

これがおひとりさま獲得対策とは限りませんが、こうした店が増えることはおひとりさまには大歓迎です。


・ひとり(ソロ)キャンプ

これぞおひとりさまにはうってつけの野外行動に違いありません。なぜなら今やネットやテレビなどで、メディアが盛んに「ソロキャンプ」というワードを使用しているからです。

ソロキャンプとは言わすとしれた「ソロ(ひとり)」のこと。ソロキャンプとはそのものズバリ、「おひとりさまのキャンプ」そのものなのです。

キャンプには体力が要り、高齢者には不向きなのでは、と考える向きもあるかもしれませんが、市街地からあまり離れていない家族向けキャンプ場なら、そんな心配は不要です。


・ひとり旅行

一人旅行という旅行パターンは若い人ほど多いようですが、高齢者はどうなのでしょうか。はっきり言って若年層に比べるとそれほど多いとは言えません。

でもお金に余裕がある高齢者には、お金を上手に消費する方法として旅行は、手段として適しているのではないでしょうか。

高齢者がひとり旅行をしないとしたら、それは健康面での不安があるからではないでしょうか。

要するに何かあったとき助けてくれる人がいない、という不安なのです。そこで考えられるのは次のようなプランです。


高齢者のひとり旅行を促進するための新サービスを立ち上げる

高齢者のひとり旅行をサポートする事業を立ち上げるというアイデアはどうでしょうか。

これはおひとりさまの旅行に「サポーターが行動を共にする」プランなのですが、サポーターに対しては、例えば旅館の客室、食事などは日常生活と同程度に、できるだけリーズナブルな費用に抑えます。

もちろん移動の時などを除いて、サポーターがおひとりさまを邪魔しないように、「行動は別」とすることは、言うまでもありません。

旅館などの宿泊施設も、この企画が育てば市場を大きく伸ばすものと期待して、きっと協力してくれるところは少なくないと思われます。

手前みそかも知れませんが、この企画はヒットする可能性大です。


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