2025年4月13日日曜日

《バカ》がテーマの本 2冊ご紹介

 

その1《バカの国  百田尚樹  新潮新書》



内容説明

バカが溢れている。何でもいちゃもんをつけて炎上させるクレーマー・バカ、SNSで自らの愚かさを世に知らしめる新手のバカ、常人には理解不能な真正のバカ。だが、笑ってばかりもいられない。血税を食い潰す役人、保身しか頭にない政治家、危機管理能力のない政府…バカは、いまやこの国の中枢まで侵食しつつあるのだ。ベストセラー作家がツッコミながらも警鐘を鳴らす、笑いと怒りの123篇!


目次

第1章 クレーマー・バカ(何でもかんでもクレーム;「弱者のため」を装うクレーマー;そのクレームは誰のため?)
第2章 やっぱりSNSはバカ発見器(自己顕示欲の化け物;暴走するスマホ)
第3章 世にバカの種は尽きまじ(ただひたすら迷惑なバカ;プロ意識のないバカたち;理解不能なバカ)
第4章 血税を食べるバカ(生活保護を悪用する人たち;税金を狙う人たち)
第5章 公務員の楽園(役人と書いてバカと読む;モラルのないバカ;地方議員のバカ)


著者等紹介

百田尚樹[ヒャクタナオキ]
1956(昭和31)年大阪市生まれ。同志社大学中退。放送作家として「探偵!ナイトスクープ」等の番組構成を手掛ける。2006年『永遠の0』で作家デビュー。『海賊とよばれた男』(第十回本屋大賞受賞)など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

                出典:紀伊国屋書店ウェブストアー

 

 

感想・レビュー ( 出典:読書メーター) 


  ひまわり*

「百田尚輝チャンネル」なるものに掲載されているコラム集の第2弾。これまた隙間時間に読んだので、一年くらいかかったかも(笑)なのでまたまた最初の方は忘れてる。これまた知ってるものから知らないものまで、色んなバカが溢れてます。そしていち個人のバカの話がうならされますね。ここには取り上げられてはいないが、身近なニュースでも似たようなバカなニュースが報道されているのを見ると。理解が難しいですね。百田さんはやっぱり文章はとても上手だと思う。

 

黒木文庫

笑えるバカから笑えないバカまでバカばっかり。選ばれた立場でバカになった人たちには怒りすら覚える。生活保護の件に関しては全くの同意見をもっている。衣食住をしっかりと保障した上で、娯楽を楽しみたいのであれば、誰でもできる仕事(作業)に取り組み、その上で報酬を得る(国あるいは自治体はその仕組みを整備する)。働いた人よりも働かない人の方が豊かな(ワガママな)生活ができるなんて絶対におかしい。

 

CEJZ_

1P15行。2020年刊。2015〜2019年頃の三面記事的事件、珍事を紹介批評。未読の百田尚樹の新潮新書を消化する。まえがきが長い長い。そういえばあったなあと、数年前の事件等をいろいろ思い出す。公務員の不祥事、珍事をまとめた第五章「公務員の楽園」が興味深いが、関西方面、特に兵庫県の公務員の不祥事、珍事の記述が多いのはたまたまなのか、兵庫県が件数的に特に多い傾向なのか。それにしても各社の新書のタイトルは、バカやアホを冠した著書名が多いなあと思う。

 

Nao Ko

このシリーズ、4作目。笑えない、笑ってる場合ではない!!だからと言ってどうすればいいかわからないけど…一般市民のおバカな事件はかろうじて笑えなくもないですが、税金で稼いでる奴らの件はも~も~本当許せない!!俺のお金は俺の物、人のお金も俺の物ですか?でもでもそういう厚顔無恥な人じゃないと政治家、議員、公務員なんてやってられないだろうな~とも思う。モラル無さ過ぎで、開いた口が塞がらない…お金を巡る魑魅魍魎の世界。自己肯定感が低く、気い使い~の私には絶対出来ないし💦

 

まんむー

百田尚樹さんの有料メルマガの中から「バカだな」と思った人達のニュースをピックアップして、百田さんならではのきつ〜いコメントが付いてます。記事は2015年あたりから2019年くらいまで。こんなことあったなぁ〜とか、こんなことしてる人がいるんだ、と思いながら読みましたが、忘れかけた時にこの本を読んで思い出し、ネットで調べる。ズッーっとネットの中、本の中、バカなことをした記録が残り続けるというのも怖いものですね。

 

ビグ

2015〜2019年の百田さんのメルマガ配信の中から「バカ」な奴の記事をまとめた本。読んでいると日本のあちこち、一般人から公務員、そして地方・国会議員のバカな奴がこれでもかというくらいに登場する。やはり私のかんにさわるバカは税金を湯水のように使う議員や生活保護者。まあ、国会議員が訳のわからないお金の使い方をしなければ、税金は上がり続けなくてもよいのではと勘ぐりたくなるほど。人間は楽な方に流れやすいけど、それに流されない強いニンゲンを選挙で選びたい。けど、そんな事見た目じゃわかんないから難しい



その2《バカに唾を書けろ》 呉智英 小学館新書



  内容説明

偽善、欺瞞、疑惑―3ギまみれの衆愚社会を撃つ!自称知識人たちの無知・無見識をあぶり出す“劇薬”


目次

第1部 時代を疑え(スケベ人間って言ってみろ;この本はこう読め;「分断社会」への忖度 ほか)
第2部 俗論を疑え(仏キ同罪論;謬説の蔓延;国名の不思議な呼び方 ほか)
第3部 通説を疑え(伝統を知らない保守派たち;世俗化する天皇制;江戸時代に日本国憲法? ほか)


著者等紹介

呉智英[クレトモフサ]
1946年、愛知県名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業。知識人論やマンガ論などの分野で執筆活動を展開。日本マンガ学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。            


出典:紀伊国屋書店ウェブストアー



 

感想・レビュー ( 出典:読書メーター) 

 

WS

言葉の定義を正確に捉えることの大切さとともに、物事を見る際の時間軸の大切さを学んだ。人権を疑えの2本の論文は、目から鱗、納得の連続だった。

 

なをみん

「バカにつける薬」の興奮から30年以上経ったのか。相変わらず「利口ぶってるバカ」への的確な批判を中心に「人の嫌がること」をちゃんと言い続ける仕事ぶりは立派で学ぶことも多いけど、何も唾までかけることはないだろうとか感じてしまうのは時代も自分もさすがに何か変わってきたのかもだけど、こんな時代だからこそ真面目に聞かれるべき彼の主張も実はあるのだけどなあとも思うけど。

 

koishikawa85

久しぶりの呉智英さんの本。毎度のお話もあり、新しく知ったこともある。でも、つくづく考えてしまうのは、人権が一種の制作物であって、人間の本源に基づくものでも何でもない、という指摘。確かにそうだ。でもこの理屈、中国は大喜びだろう。欧米による中国への批判は自らの民主主義を唯一の真理と勘違いしている単なる傲慢です、という主張を補強するものだからだ。小田嶋さんが自分の著書にその正義があぶない、というタイトルをつけたことを後悔していたが、私も小田嶋さんに今は共感する。

hiroshi0083

本書には、著者の呉氏が「週刊ポスト」に隔号連載した時評コラムのうちの、2018年から2021年までの分が収録されている(さらに過去の新書の原稿2篇も収録)。 日常の出来事やニュース、あるいは書籍などを挙げ、そこに潜む矛盾や良識、約束事に物申すスタンスでわかりやすく、時にはタブーも恐れず斬り込んでいく。そんな呉氏の著作から気づかされたり感銘を受けたりしたことは、氏の著書を追いかけたこの30年の間に数えきれない程たくさんあった。