2013年11月7日木曜日

政治家やニュースキャスターがよく使う ・ 「一丁目一番地」 という表現だが?



昨夜のテレビで安倍首相とテレビ朝日の古館さんの2人が 「一丁目一番地」 と言う表現を使っていましたが、個人的にはどうも好きになれない言い回しです。


一丁目一番地とは住所で使われるもので、読んで字のごとく真っ先にくる番地です。


したがって、「真っ先の」ということを表す意味になります。つまり「最優先」とか「最重点」、あるいは「最重要」という意味になるのでしょう。


その後に「課題」とか「テーマ」という言葉をつけると、「最重要課題」、「最重要テーマ」というふうになるのです。


しかしこうしたことを、なぜ 「一丁目一番地」 などと言わなければならないのでしょうか。


比喩には違いないでしょうが、あまり上手い比喩とは言えません。


それにもうかなり前から使われていますので新鮮さもなく、どちらかと言えば”古臭さ”さえ感じます。


古臭い言葉は聞いても陳腐なだけで、少しも説得力がありません。


首相やアナウンサーにとってスピーチは命です。


どうかもっと新鮮なボキャブラリーを使って欲しいものです。


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国会本会議場にも「一丁目一番地」が


 最近、「最優先課題」などの意味で「一丁目一番地」と表現するのをよく聞きます。主に政治家が口にするフレーズですが、永田町かいわいではもともと別の意味で使われていたようです。


 「一丁目一番地」を取り上げる国語辞典はまだほとんどなく、2009年10月にデジタル大辞泉(小学館)に収録されたのが目につくくらいですが、新聞紙面では1980年代から見られる語です。


橋本内閣の梶山静六官房長官(当時)が行政改革を「一丁目一番地」と言い、小泉純一郎首相(同)が郵政民営化を「小泉改革の一丁目一番地」と呼ぶなど、政治関係の記事での使用が圧倒的な数を占めます。


 政界では国会の本会議場で当選回数の若い議員ほど前に座る慣習があり、演壇に近い前列の席を「一丁目一番地」と呼びならわしてきたそうです。


また霞が関でも、旧通商産業省などから出た用法で、予算で前面に押し出す目玉政策を指して「一丁目一番地」と表すことがあるといいます。


もともと永田町ではよく聞く表現だったといえますが、09年の政権交代以後、鳩山由紀夫首相(同)が地域主権改革を「まさにこの内閣の一丁目一番地」などと繰り返し発言したのを機に広まりを見せ、新聞に登場する回数が急増しています。


日本経済新聞 2011年の記事より

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