2018年8月13日月曜日

丼物は速く食べれて便利だが、はたして栄養価は?



丼物についてある作家が言っていること


 忍者小説で有名な作家(故)山田風太郎のエッセイ集を読んでいると、丼物(どんぶりもの)についてこんなことが書いてありました。

≪鰻丼が栄養がないとは言わない。なるほど鰻そのものには栄養があるだろう。しかし丼となるとどうだろう。一般に丼などという」食事は、いかに少ないおかずで飯を食うか、という工夫から考え出されたものではあるまいか。こころみに丼の上にのっているものを、別の皿にとりわけてみるがいい。いわんや、ちらし鮨においてをやである≫。

 昼食などで普段何気なく食べている丼ものですが、そう言われてみればなるほどそうかもしれません。氏が指摘するように、どんぶりのご飯の上に乗っているものは、お皿に乗せてみないまでも、それほど量が多いとは思えません。


丼物でご飯に乗せられているものをお皿に並べたら量は知れている


 ちらし寿司や海鮮どんぶりは女性の好きな食べ物の一つです。おいしいだけでなく、ご飯の上に乗せられた寿司ネタの見た目がきれいなのが好きな理由だという人が多いようです。

 でも見た目の良さはともかく、栄養の方はどうなのでしょうか。

 たしかに寿司ご飯の上に乗せられたお魚の切り身はきれいです。しかし量的には決して多いとは言えません。

  器が小さいので、いかにもたっぷり乗っているように見えますが、これをお皿に移し替えてみますと、その量に少なさが分かりますが、決してこれだけで栄養分がじゅうぶんとは思えません。

  ちらし寿司だけではありません。丼物にしても同じで、ご飯の上に乗っているおかずの量は知れています。狭い器の上に積み上げられていますから、見た目には多く見えますが、お皿に移し替えてみるとその少なさがよくわかります。

 それもそうかもしれません。そもそも丼物とはおかずをたくさん食べるために作られたものではないからです。


丼物は少ないおかずで飯を食べるために工夫されたもの


ちらし寿司も含めて、丼物は

第一に早く食べれるように
第二に少ないおかずでご飯が食べれるように
第三はあまりものを浮かく活用するために

考案された食べ物なのです。



丼物の栄養を比較してみると



                                                         エネルギー     その他の栄養素


かつ丼             800        ビタミンB1
牛丼              780        亜鉛          
天ぷらどんぶり            600        ビタミンB12K      
親子どんぶり             550        ビタミンK
うな丼             530        ビタミンA,D
中華丼             490        ビタミンD  
鉄火丼             420        ビタミンD、ナイアシン  
 


 上の表で分かるようにかつ丼と牛丼を除いては丼物のカロリーは総じてそれほど高くはありません。中でも栄養満点と言われているうな丼のカロリーが530しかなく、順位が下位なのは意外です。

 中華丼や鉄火丼にいたっては、500カロリーを切っているのですから、これだけでは食事としてはカロリー不足と言えるかもしれません。   

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