2020年6月1日月曜日

小説新人賞の応募者に是非とも伝えたいこと(5)最終回

小説新人賞で最初の応募から3回連続予選通過できたのは

小説新人賞には良い思い出しかありません。なぜなら最初の応募から連続して3回ともすべて予選を通過できたからです。

もちろん3回とも異なった賞で、1回目が集英社の小説すばる新人賞、2回目が講談社、小説現代新人賞。そして3回目が文藝春秋のオール読物新人賞です。

いずれも予選通過の確率が10%程度ということは知っていましたから、まさか3回とも通過するとは思っていませんでした。

3回応募すると1回は予選を通過できるかもしれない。こんな厳しい予想をもって応募に臨んだのです。

だからこそ、いろんな対策をたてて挑戦することにしたのです。その対策とは次の4点です。


メジャーな新人賞ばかり狙うことにした

小説新人賞と言ってもピンからキリまでいろいろあります。でも何にでも応募するわけにはいきません。なぜなら目的は作家になることだからです。

作家になるには名のあるメジャーな新人賞を取ってこそ可能で、キリに属すものではムリです

とすれば応募の対象にはメジャーなものを選択しなければいけない、そう考えて対象になる数は少なくてもメジャーな新人賞だけを狙うことにしました。

とはいえメジャーなものは、それなりに敷居は高く、予選通過だけでも相当厳しいことを承知していなければなりません。

でも厳しい方が、覚悟もできて作品作りに対する気合の入りようも違うだろうと思ったのです。


複数の出版社に応募することにした



メジャーな新人賞の予選通過が厳しいものだと予想すれば、当然応募回数のことを考えます。

つまり1回だけでなく、複数回の応募で予選通過を狙うのです。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる、の精神です。

この考えに従って、まず最初は結果は考えず連続3回応募することに決めました。


落選しても応募が続けられる方法を考えた

3回連続で応募することは決めたのですが、これに対しても作戦が必要です。なぜなら最初の応募で落選すれば2作目以降の執筆意欲が失われる恐れがあるからです。

そうなると連続3回応募が難しくなります。それを防ぐにはどうしたらいいかと考えました。

その結果実行したのが、第1作の選考結果が発表される前に2作目を書き終えることです。

こうすれば、たとえ最初の作品が落選してモチベーションが落ちても2作目の執筆に影響することはありまっせん。

3作目も同じで、2作目の結果が出る前に執筆を終えてしまうのです。これで3作を無事書き終えて応募することができたのです。


とにかく面白い作品を書こう、という決意

「面白くなくては小説ではない」小説に対してはかねてよりこうした思いを強く抱いていました。

したがって自分が書く小説は面白いものにしなければいけない、と考えていました。

またそれでなければ新人賞に応募しても予選さえ通らないだろう、と確信していました。

それ故に何が何でも面白い小説を、という強固な自覚をもとに執筆に臨みました。

この思いが功を奏して3回連続予選通過に繋がったのに違いありません。



まとめ

小説家になろうと思うのなら小説新人賞応募では、賞を取ると小説家に直結するようなメジャーな新人賞をねらうべきで、間違ってもマイナーなものへ応募すべきではありません。

また1回だけの応募でなく、複数回応募するほうが予選通過する確率が高くなるのは言うまでもありません。

とはいえ複数回応募しようと思っても、最初の作品が落選するとモチベーションが下がって次の応募への意欲を失うかも知れません。

それを避けるには先の作品の結果発表の前までに次の作品を仕上げて応募を済ましておくべきです。

もう一つ大事なことは、とにかく面白い作品を書かねければいけません。

読者はハラハラ、ドキドキする面白い作品しか期待していないのですから。

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