2013年2月16日土曜日

2月中旬 寒い夕方の街頭風景・2題



(風景・その1) チラシ配り ・ 受け取る人は10人に1人ぐらい


このところチラシ配りの姿を見ない日はない。今日も寒空に下、2人の若い女性が腕に分厚い束を抱えて、せわしそうに配っている。

しかし、最近のチラシ配りは女性ばかりである。男性は滅多に見ない。男だと、受け取ってくれる人が少ないからなのだろうか。

とは言え、女性でも近頃は受け取る人はうんと少ない。寒い冬場は余計にその傾向が強いようだ。

寒いと人は足速に歩く。おまけにポケットに手を突っ込んで歩いている人が多いので、手を出してまで受け取ってくれないのである。

見ているとほとんどの人が見向きもせずに素通りしており、受け取る姿などほとんど見ない。

これだと10に1人ぐらいしか受け取っていないのではないだろうか。

こんなに少なければまるで商売にならないのではないだろうか。ちらし配りだといえ、時給には800円ぐらい払うのだろうし、はたしてコストパフォーマンス的にどうなのだろうか。

しかし配るほうも配るほうだ。効果を出すために知恵を絞っている様子がまるでない。ただひとこと声をかけながら手を差し出しているだけではないか。

この世知辛いご時世に、それでは相手はわざわざ手を出して受け取ってくれないだろう。

チラシ配り業者は効果的な配り方について、もっと配り手を訓練してはどうなのだろうか。

たかがチラシ配りといっても、いまや素人では通じない時代なのではないだろうか。


(風景・その2) 駅前の交番のすぐ近くで、キャッチセールスの商談成立


  駅前の交番の近くの、人通りの多い歩道の端で2人の男女が立ち話をしていた。   

ちょうどその横を通りかかったとき、男が話し終わり、女のほうが「ハイ」と返事をしていた。    

キャリーバッグを手にした若いけど少し地味な身なりの女性だった。

 男の方ははいつもこのあたりで目にするキャッチセールスである。

女が「はい」と答えた後、男はすぐ携帯を取り出してどこかに電話していた。  

本部かどこかへの報告だろうか。「ハイ」と応えた女の様子や、その男のそぶりからして、どうやら交渉が成立したようだ。

これからこの女性は男と一緒に場所を移して、契約書に署名でもさせられるのだろうか。    

それにしても交番から10メートルも離れていない。中のポリスはこの二人の様子に気がつかないのだろうか。いや、気がついても知らぬふりをしているのかもしれない。  

キャッチセールスはそんな警察を見抜いて、わざとこうした場所でカモを狙っていたのだろうか。まるで盲点をつくかのように。