2024年6月14日金曜日

バレーボールネーションズリーグ冠スポンサーに「買取業者」なぜ?


いま日本で開催されているバレーボールネーションズリーグは、パリオリンピックの前哨戦ということもあって、福岡市の会場は連日超満員という盛り上がりを見せている。

会場だけでなくテレビ中継の方も最高の視聴率を上げており、さぞかしスポンサー企業はホクホクなのではあるまいか。

さて、そのスポンサー企業だが、これだけ人気が高いスポーツ大会だと、これまでも見てきたように、たいていは名の通った大手企業が担当するのが普通ではないだろうか。

ところで今回はどうだろう?と、企業名を見てみると、なんと「買取大吉」というまだ歴史の浅い中古品の買取の企業ではないか。

会社概要によると、その資本金は3,000万円とあり、どう見てもこれだけ大きなスポーツ大会の冠スポンサー(注)には役不足の感が否めない。

確かに有名タレントを使った派手なテレビCMで、今では名前こそよく知れているが、会社規模からすると、どう見てもどこにでもある一中小企業にすぎないのではあるまいか。

(注)冠スポンサーとは

冠スポンサー(かんむりスポンサー)とは、テレビ・ラジオ番組、各種スポーツの大会、各種施設において企業名や商品名などを冠することを引き換えに多額の資金提供を行うスポンサーのことを指す。(google)

 

買取大吉、バレーボールネーションズリーグ冠スポンサー、ネットで大々的に宣伝中

この買取大吉は、いまテレビやインターネットを使った宣伝活動に非常に力をいれている。

最近でもネット広告を使って、今回「冠スポンサー」になっているテレビ番組を「買取大吉バレーボールネーションズリーグ2024福岡大会」が、TBS地上波放送中です!」のメッセージと共に大々的に流している

テレビCMと併せたネットによるこうした大量のコマーシャルを流すと、そのコストは莫大なものになるのではないだろうか。

それにしても資本金が3,000万円でしかない新興の中小企業がなぜこれほど宣伝に力を入れるのであろうか。きっと何か大きな目的があるに違いない。

 

買取大吉はいまフランチャイズ拡大に力を入れてる

おそらくその目的は同社が目下展開中のフランチャイズ拡大のためではないだろうか。

中古品買取事業というのは、買取した商品の再販売によって利益を上げるのが目的であるのはもちろんだが狙いはそれだけではない。

それよりメリットがあるのはフランチャイズを拡大して、新規加盟者から徴収する1件数百万円に及ぶ加盟金なのではあるまいか。

バレーボールネーションズリーグの大々的な宣伝は、フランチャイズの新規加盟者を集めることをもくろみにしているに違いない。

 

カーネクストもこの大会CMに参加している

ついでに言うと、買取大吉と同じように、派手なテレビCMを展開している中古車買い取り「カーネクスト」もこの大会のCMに参加しているのだ。

カーネクストも「買取大吉」同様にれっきとした中小企業で、その資本金は僅か1,000万円でしかない。

買取大吉にしても、カーネクストにしても、一般的な評価基準では、どう見ても名の通った一流企業とは言えず、それどころか企業の安定性や永続性から見れば、少なからず危うさを抱えていると思われる。

こうした企業がいま有名スポーツ大会の名を借りて、利益拡大のためにビジネス急拡大を図っていることが、はたして健全な姿と言えるだろうか。


ビッグモーター事件が世間を騒がせたばかりなのに、なぜ?

それにしてもなぜテレビ会社はいまこうした中古品買取を主業とする企業を人気スポーツ大会のスポンサーに採用するのであろうか。

ごく最近、大きな社会問題になった中古車買取会社大手の「ビッグモーター」事件が起ったばかりではないか。いったいこうした社会背景をどう捉えているのだろうか。

買取品目が異なるとはいえ、買取大吉も同列にあるの会社と見て差支えないだろう。

こうした企業を安易に冠スポンサーとして採用するテレビ業界のわきの甘さが気になるのはもちろんだが、国の監督機関である消費者庁は、いったいどのように見ているのであろうか。


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