2011年10月22日土曜日

除染作業の費用と効果 ・ 60坪の家で17万円が標準価格?

いま福島県を中心に放射性物質で汚染された地域の除染作業が急ピッチに展開されている。

さてこの作業だが、業者にしても過去に経験がないことだけに、作業工程とか方法とかがしっかりと定まっているわけでははなく、今のところはまだ手探り状態で行っているようである。

それだけにこの作業にかかる料金も、目下のところ標準価格のような目安がないため、業者によってまちまちの値段が設定されているという。

先日(10月18日)のNHKの夜にニュースは、福島のある業者の除染作業の費用は60坪の家で17万円であったと報じている。

別にこれが標準価格ではないだろうが、所要時間とか人員のことについては触れていなかったが、60坪の家ではそれほど日数を要するものではないだろう。

また大掛かりな機械設備を投じてやる作業ではなく、おそらく費用の大部分が人件費だとすれば、17万円という金額は高すぎるのではないだろうか。

1軒当たりこれだけの費用を取とるとすれば、大量の件数を消化すると非常に大きな売上高になり、利益にしても膨大なものになるに違いない。

費用は国から出ることもあって、チェック体制が甘ければむやみに業者だけが暴利を得ることになりかねない。

しかしそうした危惧をよそに、どうやらその傾向はすでに始まっているようである。

下に載せている記事は、読売新聞が報じた、除染業者の法外ともいえる費用請求にまつわるトラブルについてのレポートである。

これから長い間被災地につきまとうこの作業だが、被災地の関係者だけに任せておくだけでなくボランティアとして参加することなども含めて国民全体で見守っていきたい問題である。

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除染費用トラブル…100万円要求の業者も

福島原発東京電力福島第一原子力発電所事故による放射性物質の除染作業が本格化している

福島県で、個人宅の除染に100万円を業者から請求されるなどのトラブルが起き始めている。

費用を巡るトラブルは今後増える恐れがあり、標準的な作業内容や目安となる費用などを盛り込んだガイドラインを設ける必要性を指摘する声も出ている。
 
除染を巡っては、市内全域についての除染計画をまとめた福島市のように、自治体が計画を掲げて特定区域で重点的に作業を進める動きがある一方で、住民が直接業者に除染を依頼したり、業者がセールスしたりする例も少なくない。
 
トラブルになるのはこれらのケースが多く、県除染対策課には、「業者に住宅の除染を行ってもらったら、100万円を請求された」という苦情が寄せられた。同様の苦情は数件来ているという。
 
福島市にも除染の費用を巡る相談は多く、業者に20万円で除染を頼んだ市民から「この費用は、国か東電がもってくれるのか」という問い合わせもあったという。
 
民家などの除染を行う専門業者はこれまでおらず、清掃業や塗装業などから続々と参入している。

南相馬市のビル管理業者は「住宅の清掃とほぼ同様の方法で算出すると、住宅1棟につき20万〜30万円が相場ではないか」と話す。

(2011年10月19日03時12分 読売新聞)

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業者による除染は本当に効果があるのか? ・ ある関係者の証言

1度ぐらい除染作業を施したところで放射線は無くならない。

他にやることがないので、仕方なくやっているのだと思う。

福島県全体をどこかに移住させるのが良いのだは狭い日本にそんな土地はない。

いやでも無理やり住まなければならないので、土を削り取り、すべてのものを洗い流すのである。

しかし、放射線が若干減るだけであって、無くなるわけではないく、減った分は、汚染汚泥・残土・汚染水となるわけだ。それらがまた新たな汚染を生みだしていく。

どうせやるなら、福島県全体を山のてっぺんから全て除染しなければいけないのだが、それで出る大量の汚染残土誰も受け入れてくれるところはない。

もっとも、引き受けます!という自治体か他国が現れても、福島県全体の除染費用で日本国は財政破綻してしまう。

それではこまるのでちまちまと少しずつやっていくしかない。したがって今のところはほんの狭い
範囲だけ除染しているのである。

せっかく学校の校庭の除染を終えても、裏山の放射線が雨・風で降り注げば元の木阿弥である。
数十年に渡る除染作業は今が始まったばかりなのだ。

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