2012年11月28日水曜日

これは驚き! なんと世界31カ国にも広がっているヤクルトレディ



このブログには週刊アクセスベスト10という人気記事紹介欄があるが、このところ2週間ぐらいそのランキング第2位にあるのが今年4月16日に書いた『「ヤクルトレディ」というお仕事  ・ 現場のレディたちが告白するその胸のうち』という記事である。


載せた当初はそれほど人気にならなかったのだが半年も過ぎた11月はじめに突如ランキング入りし、その後長い間上位の座を動いていない。


その記事については最後にlinkを貼っておくことにするが、今日の記事はそのヤクルトレディについての海外版である。


2日前の朝日新聞にブラジルだけでも6千人ものヤクルトレディがいるという記事が載っており、見た瞬間「本当!」と思わず声をあげそうになるほど驚いてしまった。


国内のヤクルトレディに対しても「これだけ自動販売機が普及している時代に、訪問販売でよく飲料などが売れるもんだ」と首をひねるのだが、そのヤクルトレディが、なんと世界31カ国にも進出していると聞けば、驚くのは私だけではないだろう。


下にあるのは、それについて紹介する朝日新聞の記事と、昨年5月経済誌「ダイアモンド」に載った世界のヤクルトレディ事情を紹介する記事である。


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ヤクルトレディー、海外浸透 世界31の国・地域で販売

■ブラジルでは6千人雇用


 健康ブームに乗って、日本生まれの乳酸菌飲料「ヤクルト」が世界で広がっている。

伝道師であるヤクルトレディーの人数は、海外が国内を追い抜いた。

彼女たちが一軒一軒を訪ね歩く「日本流」の販売スタイルは、安売り競争に陥らない秘策でもあった。


2012/11/26 朝日新聞

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ヤクルトは、なぜ新興国市場で強いのか

 ・国内市場が縮小する日本企業にとって海外市場、とりわけ新興国の開拓は大きな課題です。

その中、食料品という国内市場中心の業界にありながら、すでに営業利益の半分以上を海外で稼いでいる企業がヤクルト。

・ヤクルトが特に強いのは、中南米のメキシコやブラジル、それにアジア諸国といった、新興国市場。

・2011年3月期決算は、売上高3060億円(前期比+5%)、営業利益204億円(前期比+7%)。特筆すべきは海外での実績。

ヤクルトは海外の31の国と地域で「ヤクルト」の販売を行っており、1日あたり約2000万本を販売している。これは国内の販売本数の2倍になる。

結果として、海外での営業利益が130億円となり、営業利益の半分以上を海外で稼いでいる計算になります。

・食料品、飲料品は地域ごとの嗜好性が強いため、自国の商品をそのまま他国に持ち込んで販売するのは、一般的に難しいといわれています。

また、各国で販路を築くのが一朝一夕では困難で、その2点が日本の食品メーカーがなかなか海外進出できないネックになっているが、ヤクルトはうまくやっている。

・ヤクルトの海外進出は早い。1964年には台湾で営業を開始。その後1980年代初頭までにブラジル、香港、タイ、韓国、フィリピン、シンガポール、メキシコなどの各国に順次進出していきた

・販売方法も独特で、量販店経由より日本同様のヤクルトレディによる販売を重視。これは、ヤクルトの商品の効能を消費者に丁寧に伝えるためです。

海外のヤクルトレディは日本とほぼ同じ約4万人。彼女たちが、日本でもおなじみの小さな容器のヤクルトを1個1個販売しています。

・海外進出に当たり課題は以下になるが、それぞれうまく対応してきた。

①商品の現地化
②販売方法の現地化
③商品の販売と一体化した啓蒙活動

いずれにしても「新興国開拓は苦手」というのが全般的な日本企業への評価になっていますが、ヤクルトは身近で立派な成功事例として、もっと評価されていい事例でしょう。

ダイアモンド誌より(2011/5月)


Link 『「ヤクルトレディ」というお仕事 ・ 現場のレディたちが告白するその胸のうち』 http://tuneoo.blogspot.jp/2012/04/blog-post_6099.html

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