2013年5月1日水曜日

安倍首相の歴史観について ・ このところ米国紙による批判が相次いでいる



安倍首相はなぜ米国から批判されるのだろうか


このところ中国や韓国だけでなく、米国でも安倍総理に対する批判が目立ってきている。


特に先週は米国の有力新聞であるワシントンポストとウォールストリートジャーナルの2紙が相次ぐように、安倍首相の歴史観について強い批判記事を載せている。


日米同盟という固い絆で結ばれているはずの国から発信されたこれらの批判はいったいどうしてなのだろうか。


これは、ただ事ですます訳にはいかない。


こうした批判とともに、最近の米国有力者による相次ぐ中国訪問も大いに気になる。


日米同盟というのは本当に確固たるものなのだろうか。とすればなぜ米国紙はこれほど安倍首相のことを批判するのだろうか。


また1昨日は猪瀬東京都知事のオリンピック開催地に関する発言もN.Yタイムズ紙で強く批判されたが、ひょっとしていま米国は”嫌日”になっているのではないだろうか。


以下はワシントンポスト、ウォールストリートジャーナル、朝鮮日報など3紙の記事である。


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米紙 安倍首相は「自己破壊的」 歴史直視していないと批判  ワシントンポスト


 米紙ワシントン・ポスト(電子版)は26日、安倍晋三首相が「侵略の定義は国際的にも定まっていない」と述べたことについて、歴史を直視していないと強く批判する社説を掲載、これまでの経済政策などの成果も台無しにしかねないと懸念を示した。


 社説は、日本が韓国や中国を侵略したのは疑いのない事実だと指摘。中韓が内政上の動機から反日感情をあおることがあるとしても、それは「安倍氏が陥った自己破壊的な(歴史の)修正主義を正当化する理由にはならない」とした。

 さらに、戦前の帝国主義への郷愁に浸っているようでは、国内改革を推し進めたり、正当な主張である防衛予算の増額などを隣国に納得させたりすることも困難になると論じた。


 安倍首相の歴史認識をめぐっては、ニューヨーク・タイムズ紙も24日付の社説で、中国や韓国の「敵対心を無謀にあおっているように見える」と批判している。(共同)

.[ 2013年4月27日 11:29 ]

スポニチアネックス より

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米ウォールストリートジャーナル紙が安倍首相批判の社説


米ウォールストリートジャーナル紙が、「一人の男の侵略が…」と題して、安倍首相を批判する社説を掲載しました。

同社説は「誰が第2次世界大戦を始めたのか? 我々は、これは、地球が太陽の周りを回っているのかどうかをめぐる長い間と同様に決着済みの問題の1つだと考えていた。

しかし、日本の安倍晋三首相は新たな解釈を下している」といって、安倍首相が国会で「侵略の定義は決まっていない」と答弁したことを痛烈に批判しています。


日本の総理大臣が第2次世界大戦の歴史を再解釈する

 誰が第2次世界大戦を始めたのか? 我々は、これは、地球が太陽の周りを回っているのかどうかをめぐる長い間と同様に決着済みの問題の1つだと考えていた。

しかし、日本の安倍晋三首相は新たな解釈を下している。 「『侵略』を構成するものは何かという定義は、学問の世界でも国際社会でも確立されていない」と、日本の首相は火曜日、国会で答弁した。

「国家間に生じた問題は、どちらの側からそれを見るかによって違って見える」 安倍首相が歴史相対主義に手を出したことは、真珠湾、バターンの死の行進あるいは南京虐殺の生存者にとって驚くべきニュースだろう。

世界の大多数は長い間、日本の戦時中の残虐行為を許してきた。しかし、それらを忘れた訳ではない。 

首相のこの発言は、朝鮮半島の危機が続き、中国が日本の尖閣諸島領有を試しているさなかに飛び出した。


日本は民主主義国家で同盟国だが、しかし安倍首相の恥ずべき発言が、海外で彼の国の友人を増やすことはないだろう。


[ウォールストリートジャーナル米版 2013年4月27日付]

「Internet Zone::WordPressでBlog生活」 より

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安倍首相に背を向けた米国メディア 朝鮮日報


 日本の安倍晋三首相が見せる右傾化の動きに対し、米国の有力メディアが相次いで批判を繰り広げている。

日本の民主党政権とぎくしゃくした関係が続いた米国は、親米路線を掲げる安倍政権の発足が、日米関係の改善や北東アジアでの秩序の維持などにつながるものと期待したが、その期待が失望に変わってきていることが、メディアの論調に反映されているとみられる。

 米紙ワシントン・ポストは今月27日(現地時間)の社説で「ドイツは数十年前、侵略の歴史を率直に受け止めたことにより、欧州で確固たる地位を築いたが、日本はなぜ(歴史的な事実を)認めることがそんなに難しいのか」と主張した。

その上で「安倍首相は就任後、経済や国防などの分野で画期的な措置を打ち出したが、偏った歴史認識を示すことにより、自らが実現したあらゆる進展を、自ら危機に陥れた。


安倍首相が『侵略』を否定したことに対し、韓国や中国が激怒していることは十分理解できる。歴史は常に見直されるものだが、日本が満州(中国東北部)や中国を占領し、侵略したことは明白な事実だ」とつづった。

 一方、ウォール・ストリート・ジャーナルもこの日の社説で「第2次世界大戦を誰が引き起こしたのかということは、地球が太陽の周りを回るということと同じように、異論を挟む余地がない問題だが、安倍首相だけは『新たな解釈』をしている」と指摘した。


その上で「国際社会の構成員たちは、第二次世界大戦当時に日本が行った残酷な行為について、かなり前に許している。しかしだからといって、その過ちを忘れたわけではない。

安倍首相が恥ずかしい発言を続けるならば、国際社会に日本の友人はいなくなるだろう」と主張した。


朝鮮日報日本語版 2013年4月30日

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