2011年3月1日火曜日

「騙す人」「騙される人」・果たしてどちらが悪いのか?・世に“詐欺師”の種は尽きまじ

今回のブログではまず新聞で報道された最近の詐欺事件2題を紹介することにする。

風俗店への投資話で詐欺
朝日新聞 2011 2/23
 
風俗店への架空の投資話で知人らから現金をだまし取ったとして、大阪府警は23日、大阪市西成区津守2丁目の主婦小椋(おぐら)由起子容疑者(51)を詐欺の疑いで逮捕し、発表した。府警によると、小椋容疑者は2006年以降、知人ら26人から計約2億5千万円を集めたが、返済したのは約1億円にとどまっているという。
 
生活経済課によると、小椋容疑者は09年3〜4月、知人に紹介された堺市内の母娘に「(滋賀県の)雄琴温泉のソープランド経営者を相手に金融業をやっている。出資すれば元本保証で配当は月3%」とうそをつき、ファミリーレストランなどで複数回にわたり現金計1042万円を受け取った疑いがある。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

高齢者狙い、未公開株詐欺容疑 9人逮捕、被害6億か
 産経新聞 2011年2月23日(水)
 
高齢者に「近く上場して絶対に値上がりする」などと持ち掛け、上場される見込みのない未公開株を販売したとして、千葉県警生活経済課などは22日、詐欺容疑で、同県市川市の有価証券販売会社「アイ・ティー・エス」の元営業本部長、大江正篤(まさとく)容疑者(37)ら男9人を逮捕した。

同課は、大江容疑者らが平成21年5月から22年2月にかけ、独居の高齢者を狙った同様の手口により、首都圏を中心に1都4県の70〜90代の男女159人から計約6億2千万円を集めていたとみている。
 
また、同社事務所などから、過去に訪問販売で高額商品を購入した高齢者や、公務員の退職者などの名簿19種類を押収した。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2件ともごく最近起った事件で、すでにご存知の方も多いと思う。

記事を読んでもわかるとおり、はっきり言っていずれも手口のありふれた単純な詐欺で決して手の込んだ巧妙なものではない。

にもかかわらずこうしたものに簡単に引っかかってしまう事件が後をたたないのはいったい何故なのだろうか。

近年、振込め詐欺事件の多発を受けてあれだけやかましく注意を喚起されていたにもかかわらず依然としてこうした詐欺に引っかかる人が多いというのはどうしたことなのだろうか。

いったいあの教訓はどれほど生かされたのであろうか。

こここまでくるともう騙す人が悪いとだけ言っている場合でもないような気さえしてくる。

はっきり言ってだまされるあなたも悪い。

いや、こんなふうに言うからといって何も騙す人を擁護しているのではなく、騙される側に共通した「無知」とか「不注意」による無防備さにも少なからず責任があるのではないかということを言っているのである。

いつも騙す人が悪い!とそちらにばかりに焦点を当てるのではなく騙される側の落度についてもはっきりと指摘することが今回のブログの目的でもあるのだ。

なにはともあれ古今東西「世に盗人の種は尽きまじ」とも言われるように、悪い人たちは手を変え品を変えいつもあなたを狙っているのである。

ここに至ってはもう「人を見たら泥棒と思え」ぐらいの精神で相手に臨み、決してこれ以上騙され続けることのないようにくれぐれもご注意のほどを願う次第である。

0 件のコメント: