2012年5月12日土曜日

”終わるのがもったいない”と思うほど面白い本 ・ 書評 「中野さぼてん学生寮」 北尾トロ 著 朝日新聞出版


古きよき時代のノンポリ大学生ハチャメチャ寮生活を描いた痛快青春日記

 この本は電車内では読めない。なぜなら読んでいて何度も吹き出しそうになるからだ。

 とにかく面白い本でページをめくるのが楽しくてしょうがなかった。

 何が面白いかといえば主人公と寮の先輩「コバさん」とのやり取りだ。

 この小林という男、まるで漫画の主人公のような超ユニークなキャラクターの持ち主なのである。

 だが、面白いだけでなくしんみりとしたペーソスを誘う場面も適当にあってストーリーは起伏に富んでいる。

 おそらく実話であろうが、これを読むかぎり、作者はすばらしい青春時代をおくったようである。

"超お薦め"の一冊である

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他の書評より

 北尾トロさんの作品、およそ1年ぶりに手にしました。

 今回は、これまでとちょっと変わっていて小説。しかも『初の自伝的小説』。著者は、北尾トロさん。

 裁判傍聴関連の著作が有名ですが、自らが編集・発行人となるノンフィクション専門誌「季刊レポ」をリリース。

 さて本書、1年半にわたり「一冊の本」に連載された「中野さぼてん学生寮」を加筆・修正を加えたものとのこと。そして先に書いたように『初の自伝的小説』。自伝的小説というだけに、まさに著者の大学時代に時代を設定。

 客の少なかった頃のRCサクセション、学生運動家などが登場。そんな中、ユニークな先輩のいる「中野さぼてん学生寮」にて、特に目的もなく、戸惑い、迷う著者の姿が。めちゃおもしろく、ほんと、全て実際にあったのでは?
と思わせる展開。とてもナイスでした。

ブログ「TBMの趣味三昧」より
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著者紹介

北尾トロ(きたお とろ、1958年)は、フリーライター、個人事務所(株)ランブリン代表、『季刊レポ』編集長。福岡県福岡市生まれ。裁判傍聴を重ね、著書を多数執筆。

東京都立日野高等学校卒。法政大学社会学部卒。フリーター、編集プロダクションのアルバイトなど経て、フリーライター。

30代の初めライターの下関マグロらと脳天気商会という会社、バンドを数年やっていたことがある。下関マグロとは数冊、共著もある。30歳頃から、現在のペンネームで『別冊宝島』、『裏モノの本』などに執筆活動を開始。

1999年からインターネットを利用したオンラインの古書店「杉並北尾堂」を始める。ライターとしては、ゲイ、裏稼業、裁判傍聴ものなどサブカルチャーや一風変わった人生、生き方などを紹介するものが多い。

40代になってからは、「本の町」を日本にもと考え、2008年には長野県高遠町を舞台に、「本の町プロジェクト」を展開している。
「ウィキペディア」より

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