2012年5月17日木曜日

わが国の少子化につながっているもう一つの大きな問題 ・ 欧米諸国に比べて極端に少ない婚外出産



 一般的に挙げられているわが国の少子化の主な原因としては、・非婚化 ・晩婚化 ・育児環境の不備などがある。

 だがこれらのほか忘れてならない問題が一つある。

 それはわが国の政策の貧困さによって生じている諸外国に比べて極端に少ない婚外子の問題である。実はこれがわが国の少子化に少なからずの影響を与えているのである。

 昨年、大学講師で評論家の水無田気流(みなしだきりう)氏の「無頼化する女たち」という著書について書評を書いたが、その著者が最近出版された「徹底討論 日本のジレンマ」という書物の中で、婚外子先進国のスウェーデンやフランスについてつぎのように述べている。


・・・・・「日本は婚外子出生率がずっと低くて、高度成長期は1%を切りましたけど、だいたい1~2%を推移していて、今は2%ぐらい。

ところが、出生率が回復している先進国だと、もう過半数が婚外子です。

国家が認めている新しい家族制度であるスウェーデンのSambo(サムボ)とか、フランスのPACS(パクス)みたいな形で、いわゆる法律上の婚姻形態ではないパートナーシップを認めているから、婚外子が増えるというのがあります

ところが日本は既存の標準世帯の中に収まらないと、子どもを生み育てられない。

これは既存の家族形態に入れない人は、実質的に子どもは産めないということです。でも現実問題として、たとえば国勢調査の速報値を見ていると、もうすでに単身世帯が一番多い世帯の形ですよね。

「おひとりさま」だらけなわけです。標準世帯は数の上ではマジョリティではないのです」・・・・・


このように水無田氏は欧米と比べたわが国の婚外子対策のおくれについて述べているが、では氏が挙げている「サムボ」と「パクス」という外国の制度とは、いったいどのようなものなのであろうか。

以下はそれについての解説である。


「サムボ法」とは

自由な結婚観で失敗しない協同生活「サムボ」について

サムボ法は、スウェーデンの婚姻制度の一つ。
サムボとは、登録している住所を同じくし、継続して共同生活を営み、性的関係をもつ未婚のカップルのこと。サムボとはスウェーデン語で「一緒に住む」という意味である。

サムボカップルが離別する際、経済力が弱いいずれか一方に対して最低限の生活を保障することを目的に、1987 年に成立、翌年に施行された。

同年、ホモセクシュアル・カップルに適用される「ホモセクシュアル・サムボ法」(Lag om homosexuella sambor)もサムボ法に準ずる内容で施行された。

サムボ法でも「婚姻法」と同様、共同生活を営むカップルは家事・育児を分担し、家計の支出を負担し合うべきことが定められている。

サムボ解消時に財産分割の対象となるのは、住居と家財のみで、それ以外の個人所有している全ての資産(預金・有価証券、余暇目的で購入した車・ヨット・サマーハウス等)は、たとえそれがサムボ開始後に取得したものであっても分割の対象外となる。

この点が婚姻法と異なる。カップルに未成年の子どもがいる場合は、離別後、子どもと同居する親が同じ住居に住み続けることができる。

現在のスウェーデンでは、結婚と並んでごく一般的なカップル形式である。

第一子以降の状況から、法律婚に移行する前の段階として定着している。

法律婚の9割はサムボを経て結婚している。 2006年に生まれた子供のうち、サムボの母親を持つのは48%。一方、結婚している母親は44%、残りの8%がシングルマザーというデータからも、いかにサムボが定着しているかがわかる。

「高福祉・高負担」を掲げるスウェーデンの代表的な制度の一つである。

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「パクス」 とは

フランスで1999年11月に成立した法律[Pacte civile de solidarité](連帯民事契約)
事実婚や同性カップルにも、通常の婚姻と同様な税制面での優遇措置や、社会保障給付に対する権利を一定の条件の下で認めるもの。

もともと同性のカップルを法的に保護することを目的に立法化がめざされたが、保守派の反対も強く、最終的には異性間のカップルにも適用されるものとして制度化された。

養子縁組や人工授精による出産が認められないなど,通常の婚姻とは一線を画している。
 
ウィキペディア、その他より

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