2012年9月6日木曜日

若者の”性交経験率低下”の背景にあるものは?



9月1日の朝日新聞に注目すべき記事が載っていた。

それはこのところずっと上昇し続けていた若者の性体験率が一転して減少傾向を見せ始めた、というものである。

この問題に関して、その背景、原因などを探る形で書かれている「最新レポート」も併せてご紹介する。


だが、もしこうした傾向が本物だとすれば、これは決して簡単に見逃してしまってはいけないことである。


なぜなら、性行為というものは単に性の問題にとどまらず、若者のモノの考え方や、行動全体に影響を与える重大な要素だと考えられるからだ。


それはそうだろう、性に対する欲望といえば、食欲、睡眠欲と並ぶ人間の3大本能なのだ。

したがって、これに変化が見られるということは、今の若者そのものが、従来に比べて本質的に変わってきた、とも考えられるからである。

以下でご紹介するレポートは、若い女性も含めた、若者全体の性に対する変化について書かれたものである。どうか注意深く読んでいただきたい。

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1974年の調査開始以来、上昇傾向にあった大学・高校女子の性交渉の経験率が下落に転じたと、日本性教育協会が公表した。


男子の上昇には05年に歯止めがかかり、女子が後追いした形だ。若者に何が起きているのか。


朝日新聞 2012/9/1

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女子の「草食化」が進行し始める 大学・高校生のセックス体験率低下
J-CASTニュース 8月6日(月)20時2分配信 


女子大学・高校生のセックス体験率が初めて低下に転じたと、日本性教育協会が調査結果を明らかにした。協会では、女子の「草食化」も進んでいるのではないかとみて、分析を進めている。

「草食男子」と対をなすものとして、「肉食女子」ということが一時期盛んに言われた。ところが、そうした傾向の妥当性について疑問の余地が出てきた。

■女子大学・高校生がそれぞれ14、6ポイント減 

日本性教育協会では、1974年から6年ごとに青少年の性行動を調査している。今回は、2011年10月から12年2月に全国11地点で中学、高校、大学生約7700人を対象に調査を行ったところ、女子大学生の性交経験率が6年前の前回より14ポイント減って47%になった。

また、女子高校生の場合も、前回より6ポイント減って24%だった。調査開始から経験率は上昇を続けており、今回初めて低下したことになる。 

男子大学生・高校生は、前々回の1999年から低下傾向にあり、今回は、大学生が7ポイント減の54%、高校生が12ポイント減の15%とさらに低下している。

一方、中学生の経験率は、女子が1ポイント増の5%、男子が横ばいの4%とあまり変わらなかった。 また、キスの経験率は、男女とも大学・高校生で、今回初めて低下に転じている。 

女子の性交経験率低下について、日本性教育協会の事務局では、「草食化」が進んでいる現れではないかとみている。

分析結果については、性行動調査委員会委員長の片瀬一男東北学院大教授が、取材に対し、12年秋にも概略を報道発表し、13年3月に最終報告書をまとめたい考えを明らかにした。

なお、調査結果そのものについては、事務局では、12年8月16日にホームページなどで報告するとしている。 女子の草食化については、ネット上で、様々な意見が上がっている。

■男子の率が減った影響

などと様々な見方 性交経験率が女子も低下に転じたことについて、草食化の可能性は否定できないものの、「男女の行為なんだから両方減るのは当たり前」と冷静にみる向きもある。 

一方で、(1)女子も男子と同様に、ゲームやアニメなどを楽しむインドア派が増えている
(2)青少年健全育成条例での摘発を恐れて
(3)ネット普及によるマスコミの影響力低下
(4)見栄を張るのはカッコ悪いと正直に回答するようになった

などといった指摘も出ていた。 

女子のセックス離れを示す他のデータとしては、日本家族計画協会で2010年9月に行った調査で、16~19歳女性がセックスに「関心がない」「嫌悪している」と答えた割合が、2年前より11.6ポイント増えて58.5%になったことがある。

こうした傾向について、地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センター長で医師の岩室紳也さんは、週刊ダイヤモンド12年3月24日号の記事で、「今の若者は生身の人と付き合うことに伴うストレスを恐れ、ゲームなどのバーチャルにはまる。その結果、セックスを回避する人が増えているのだろう」とコメントしている。 

産婦人科医で赤枝六本木診療所院長の赤枝恒雄さんは、J-CASTニュースの取材に対し、経済状況が悪く懐が寒いため、男子が女子をデートになかなか誘えないことがあるのではないかとみる。

「セックスは1人ではできませんからね。その代わり、オナニーグッズが飛ぶように売れていると聞きます」 また、性感染症の怖さや妊娠リスクを訴え続けた結果、2001年ごろから10代の人工妊娠中絶が減少に転じ、それが性交経験率のデータにも現れてきたのではないかともしている



Jー”CASTニュースより

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