2011年11月11日金曜日

「がんばれよ」と人を励ますのはもう古い? ・Take it easy (気楽にやれよ)という米国流精神が尊重され始めてきた


最近、東日本大震災の被災者に向けた「あんまりがんばらなくてもいいからね」「がんばらないで、気楽にやれよ」というようなメッセージをよく見聞きする。

これを耳にしてちょっと意外な気持ちになる人は少なくないだろう。

戦中戦後はもとより、長い間苦境にあった民族の口癖なのか、我々日本人は何かといえば「がんばれよ」とか「がんばってね」と言って、人を激励するくせがある。

日本人は、と断ったのは、広く世界を見渡しても、そういうふに人を激励する国はあまりないからである。

たとえばアメリカ人は人と別れるときによく、Take it easy という。「気楽にやれよ」ぐらいの意味であって、決してむやみに人を激励したりはしないのである。

だが、いまそのTake it easy の精神が東日本大震災後の日本に取り入れられようとしているのである。

これを節目に、従来の「がんばってね」の精神は大きく崩れてしまうかもしれない。

つまり、「がんばってね」という励まし言葉が「がんばらなくてもいいからね」「気楽にやってね」という安らぎを与える言葉に変わろうとしているのである。

大震災の被害にあった人たちへのせめてものねぎらいである。でもそれだけが理由ではない。

がんばった結果がどうであったかに気がつき始めた私たち日本人が方向転換を図ろうとしているのではなかろうか。

「がんばってね」の正反対の言葉、つまり米国人が言う Take it easy の精神の大切さにやっと気づいたのである。

人は別に励まされなくてもすることはするものだ。別に「気楽にやれよ」といわれたからと言って、決して仕事をサボったりはしないはずである。

もうこれ以上「がんばれよ」と言って人を激励するのはよそうではないか。そのほうが言うほうも言われるほうもストレスがたまらないに違いない。

下に載せているのはネットに載っている宇宙塵さんの詩である。「がんばらない」を見事に謳いあげたユニークな傑作である。

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「頑張らないということ」 宇宙塵
 頑張らないは、楽しい。
 頑張らないは、愉快だ。
 頑張らないは、自分の時を刻むこと。
 頑張らないは、幸せだ。
 頑張らないは、身体に良い。
 頑張らないは、心にも良い。
 頑張らないは、自分を知ること。
 頑張らないは、元気だ。
 頑張らなはもいは、争わない。
 頑張らないは、自然に優しい。
 頑張らないは、人を傷つけない。
 頑張らないは、ほんとうの「平和」。
 頑張らないは、地球を愛し続けること。
 頑張らないは、宇宙。
 頑張らないは、私だ。

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